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2006年09月01日

檸檬と親子関係-ゲド戦記

[ 7-現代近未来視聴覚研究 ]

切込隊長BLOG(ブログ)-俺様キングダム
『ゲド戦記』が不評のようなのに商売人根性が炸裂し興行成績は優秀な件についての考察
http://column.chbox.jp/home/kiri/archives/blog/main/2006/08/07_061846.html

シナプスの電位的活性度は、プラスだろうがマイナスだろがかまわない、振り切れたほうが価値がある、という話。また、上記記事へのコメントにあったフレーズ。

「丸善で本の山作って上にレモンをのっけて立ち去るようなもんだ」

というのが気になった。

札束のように積み上げた本の上に、売りたい本は置かず、レモンを置いて立ち去ってしまうこと。レモンはもしかしたら石けんかもしれないが、その位置にあるだけで、香気が炸裂する。解釈は任せる、解釈させる=消費させる=共食させる=社会化させる、酷評することで作品を共同で殺してしまう、それゆえに、作品が社会のなかで聖性を帯びる、かもしれない。

どうせなら、どうしようもない作品であるべきだし、そのどうしようもなさ、が何かを引っ掛けて問いかけているのかもしれない。

たとえば、親子関係。

子どもが親を殺すという事件が続発しているわけだけど、その事件の理解しがたい唐突さと、ゲド戦記冒頭に出てくる父殺しのシーンの唐突さには、同じ空気が流れている。

「得体の知れない不吉な塊」に支配され、街を彷徨し、途中で檸檬を買って…丸善に入り、積み上げた本の上にセットする。その檸檬が大爆発することを想像している、だけではなく、実際に爆発させてしまうということ。

積み上げられた虚構の世界を破壊すること。自分の影とともに、二人で。
そう、振り切れたほうが、社会的に価値があるのだから。

このエントリを書くにあたって、参考になったブログ

さて次の企画は -Ζガンダム劇場版で見る富野と宮崎の教育観の違い
http://d.hatena.ne.jp/otokinoki/20050606/p1

Posted by gont at 2006年09月01日 01:37 | TrackBack