一切経山の噴気と那珂川とA・G・ナトホルスト

タイトルに出てきた山と川と人には、直接的なつながりはありません。単に私の脳内で連想されただけです。

山形県と福島県の県境にある吾妻山連峰の一切経山で噴気、だそうで。
たいしたことはないようですが、今年はあちこちで、小さく噴いてます。

吾妻山、25年ぶり大規模噴気=火口から高さ300メートル−気象庁
時事通信(11月11日21時44分)

猪苗代、磐梯山、桧原湖、吾妻山周辺の地学的な歴史、ってのは一度、ネットで探してみたい。
このあたりの緯度が、西から東まで、よくわからない。
ちばらぎ人で今はさいたま人の私は、高校生のときに3月の那須岳までしか登ってないし。
先日のハーフマラソンだって、那須塩原までしか行ってないし。

わからないといえば、那珂川が不思議だ。

途中で山塊(丘)を削って東に流れ、太平洋に注いでいる。なじょして?

川のほうが古くて、途中の陸地がゆっくり隆起していったので削られた・・・のだと思う。
しかし、関東は地震の巣(日本は地震の巣)。
地震で地滑りがあって遮断されると・・・堰き止め湖、というのが出現するはず。今年も大きな地震がありましたが、地滑りして川を堰き止めてしまうんですね。怖いのはその後の決壊と洪水です。「竜の子太郎伝説」は地震と堰止め湖の記憶だと思いますね。断層帯があって下流域が隆起すれば数百年数千年と残るような巨大な古代湖があったかもしれん・・・などという妄想も膨らむ(こういうのはたまらなく止まらなく楽しい)。

しかしネットで探しても明確な情報は出てきません。
盛岡一白河線の延長に当たる関谷構造線という断層帯があり、この活動で那須塩原周辺が陥没、地溝状の盆地と湖沼が生まれ、ここに向かって那須扇状地が発生したとの見解があるようです。数千万年前から続く活動なので一概には言えないが、盆地に湖があったのかもしれないけれど、それがどのくらいの規模なのかは不明です。
那須扇状地の概要(doc)

このあたりの川と山の地理・地学・地質学的な歴史というのが知りたいのだが・・・

那珂川が流下して太平洋に注ぐまえに貫く山塊の名前は、鷲子(とりのこ)山塊と鶏足山塊。このあたりは全体として八溝山地。

八溝山地@wiki

地図で見るとよくわかる。
とちぎの自然 栃木県の地形

栃木の火山とその歴史については、ざっとこんな感じで。
火山についてのQ&A 「栃木県の火山には、北から那須、高原、日光の各火山があります。・・・」
那珂川の北隣、久慈川周辺のわかりやすい地図。
久慈川流域の概要(PDF)

那珂川のずっと西、那須塩原の、高原火山の爆発できた堰止め湖(カルデラという説もあるらしい)とその化石は有名で、「木の葉化石園」という博物館もある。
この博物館は1905(明治38)年に開館しており、最初に化石を調べたのがスウェーデン人科学者A・G・ナトホルスト。

木の葉化石園
木の葉石@とちぎ ふるさと学習
自然史博物館 木の葉化石園
塩原化石湖の地史に就いて(PDF)

興味はこのナトホルスト氏へ。
明治の時代に、那須の山奥で化石掘って、研究してる学者って・・・いったいどんな人だろう。

検索して出てきた肩書きでしっくりするのは、「古植物学者」だ。
あちこちで植物化石を採集して、新種なども発見している。

列強の外国人たちが日本国内をくまなく旅して、金になる資源はないかと探していた、ということはあるのだろうけど、日本の奥地をわざわざ旅したイギリス人女性のイザベラ・バードや、「望遠鏡で火星に運河を見つけた」と発表して物議を醸し出したアメリカのパーシヴァル・ローウェルのような「日本での活動の報告兼日記帳」のような本も出ていない。
グーグルで探しても日本語ページは10件ぐらいしか出てこない(その意味ではさらに興味がつのる)。

謎の外国人を追う、ネットの旅へ。

……グーグルで検索してみたら、神秘主義思想家、神学者の巨人・スヴェーデンボリ(スウェーデンボルグ)に関して、「地質学者としてのスヴェーデンボリ」という本を書いている(スヴェーデンボリ叙事詩(C・O・シグステッド)第3章 幕の間 ブルンスボ)。

また、長崎の茂木植物化石層の植物化石を研究し、日本の新生代植物化石として最初に記録している(長崎県の文化財 茂木植物化石層)。

A.G.Nathorst で検索して、いちばん上に出てきたAG Nathorst – Naturhistoriska riksmuseet をグーグルでそのまま訳して読む。

お、ご本尊が拝める(^^)/
古生物学者、探検家、博物学者(膨大な数の発掘を行った植物化石のコレクター)。いろんな所に遠征し、スウェーデン王立科学アカデミーの研究者として活躍したとあります。
当時、北極航路探索含めた北極探検が行われていて、ナトホルスト氏も地質や化石の研究を行いつつ極地探検を数度行っているとあります。
日本に来たのは、1878-1879で、遠征途中に、日本での化石を大量に収集したようです。

「世界で最も偉大な化石植物学の権威」でありました m(__)m

とてつもない学者さんが来られて化石を発掘したんだから、明治時代でも化石博物館ができるわけです。
地元の郷土出版のみなさん、新聞社なら下野新聞社さんになるんだろうか、伝記を出してほしいなぁ。
ナトホルストがスウェーデンボルグと関係してるなら、鈴木大拙『天界と地獄』や出口王仁三郎『霊界物語』にも繋がるんですかねぇ・・・(こっちのほうは深入りしませんが、おもしろそうです)。

脱線してしまいました。

那珂川に戻ると、サケが遡上する川として有名なんだそうです。
また、夢に出てきそうな不気味な生物・ミツバヤツメ(栃木県なかがわ水遊園)が発見されています。歯のあるウナギみたいなもんです。ちゃんと海まで下って戻ってくるらしい、サケに吸い付くように噛みついていくのか?(ぎゃああああ) 北米にはたくさんいるそうだけど、日本では28匹しか確認されていないそうです。古い時代から川とともに残ってきたのだろう、と思わせます。

そんなわけで、マイナーなルートを縫うような時空の旅でございました(^^;