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[ 6-山とある日 ] |
◆場所/海谷山塊駒ヶ岳南西壁右ルンゼ(敗退)
◆日程/96年2月23日(金)夜行出〜2月26日(月)朝帰り
◆記録と感想
東京から金曜夜行出、帰宅したのが月曜早朝でした。
メンバーは唯一の20代・前橋勤労者山岳会のIさんを含め、所属はバラバラの6人。
2月24日(土)朝、大雪降る高速を上越〜富山〜糸魚川と進む。コブ尾根下で車を置く。ヤッケに付くと水滴になる、湿った大きな雪が降っている。尾根のラッセルはワカンで膝から股下程度の雪、重い。コブ尾根のコル(仮称)でベース二張り、ホワイトアウト。
翌朝は快晴、昨日の疲れか、飲みすぎか? 寝坊してしまう。
正面の南西壁には、垂直の氷柱「十一面のカネコロン」が一筋。
シーサイドテラス上の氷が15mぐらいつながっていない……そそくさとパッキングして出発(カネコロンが目標じゃない!)。
コル上の雪稜は闘志みなぎるラッセルで快適だが、昨日湿った雪が大量に降ったこと、気温が高いこと、南面にあること、すでに陽があたっていること……これは来るな、と思っていたら
そこここの壁でやはりアワが出始める……アワ頻発……デカイの小さいの……ルンゼに入り込んで2ピッチ目、後続パーティのトップが登って来て、スクリューにセルフビレーをとった瞬間だった。
「ズバンッ」という音とともに左上の氷柱を飛び越えてデカイのが来た!
後続が巻き込まれてロープで止まった、バイル一本が流されてしまったし、ますます危険になってきたのでスタコラ降りる。安全なコブ尾根に戻り、雪崩のオンパレードをしばし見物。快晴の白馬岳を見ていたら、背後の右ルンゼを轟音とともに雪煙が下っていった。その日のうちに車まで降り、宴会して、深夜モードで帰る。冬の海谷……時期的には2月下旬がいいらしいけど、それでもチャンスは少ないみたいだ……