第59回富士登山競走・完走!
3年目の挑戦で、ついに8合目を突破、頂上まで行くことができました(山頂 4:18)。終わった……
以下、考察とレポート。
リザルト
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2004 |
2005 |
2006 |
馬返し |
1:11:54 |
1:12:37 |
1:06:48 |
五合目 |
2:18:09 |
2:17:55 |
2:04:50 |
八合目(本八合目) |
4:15:24 |
4:09:32 |
3:41:17 |
頂上 |
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(4:49:20予) |
4:17:40 |
富士登山競走の完走考察メモ
なぜ、鈍足ランナーが今年になって頂上に行けたのか?
昨年に比べて、4-6月の月間走行距離は2/3程度と、圧倒的に距離が足りないのですが、それでも頂上に行けたのはなぜか考えてみました(ちなみに、自分の走力は、フルマラソンでいえば3時間半-4時間程度。2006年の荒川フルマラソンはちょうど4時間でした)。
- まず最初に、平日のこのような私的イベントに参加する私の都合に合わせていただいた仕事関係の皆様、家族に感謝いたします。だって、許しなければ、こんなことできませんよね。。。そして東久留米ランナーズ親父の会、明走會JAPANの皆様、3年間鍛えていただき、ありがとうございます。みなさんと走ってなけりゃ、オレみたいな鈍足普通人が頂上になんていけませんでした。
- トレーニングの戦略。
4月から坂道に特化した脚づくりを始めたこと。4月最初に80kmのウルトラ、4-5月と坂道強化トレ。6月上・中旬に自主企画のトレイルラン2回(長距離)。7月はロードのスピード練習。暑いなかで無理なトレーニングをしないこと。レースの一週間前ぐらいに、フルマラソン程度の距離を走ること、仕事で無理をして体調を
崩さないこと(徹夜続きとか)。
- 当日の戦術。
「レースを意識。少しでも走れるなら走る、抜けるところは必ず抜いていく」。タイムは気にしても仕方がない、自分の場合はいつも限界、関門手前でダッシュも無理だ……
- 2回の経験の結果。
余計な心配や緊張をしないで済む。前日は安静、疲労をとる。睡眠不足は大敵。眠くなくても体を横にしておく。当日の携行品は厳選して軽くする。
- 減量と食べ物。
前回よりも体重が2-3kg軽かった。当日4日ぐらい前からカーボローディング。当日の朝は、宿のご飯+持参おにぎり2個+バナナ1本+ジェル1パック+ヴァーム缶。
*4月からのトレーニングの内容と、坂道トレーニングの合計標高について、8月末までに計算して出して、さらに考察してみたいと思います。
富士登山競走の反省点・メモ
- 前日の宿が当日のレースを左右するかも。
これについては、*1「富士登山競走は、宿選びから既に始まっている」参照。
- 手袋必携。
岩場用ではなく防寒用。自分の場合、8合目あたりから低酸素で手先が冷たくなる。
- 日焼け注意。
快晴の場合、ランパン・ランシャツだと、醜い日焼けとなる。数日して火膨れ・水泡が出てくる。これにはマイッタ。ハーフタイツ+Tシャツ、それに首筋の日焼けも防げるランニング用の帽子必携。
- もし雨が降った場合の準備も。
5合目からの風雨と気温低下を考えると、通常の服装・装備では登れないことは明らか。8合目より上で、一桁台の気温+強い風雨なら、場合によっては疲労凍死に繋がるアクシデントが起こりうる。靴はトレイルラン用がよいはず。濡れた泥と砂の斜面でのグリップ力を上げるために凸凹がはっきりしたソールが必要かと。服装はロングタイツに長袖。さらに上下セパレートの雨具、あるいは、しっかりしたポンチョタイプの雨具。
- 早めに下山して早めに市役所へ。
シャワーは混みます。遅くなると市役所の配給うどんが喰えない……(^^ゞ。なので、男ならシャワーなんぞ使わず「濡れタオルで頭から足先まで、全身ゴシゴシ」って手もあるかもな、と思いました。顔は特に汚れが目立ちます、汗で砂がくっついて真っ黒です。
- スタート時、靴にショートスパッツ(モンベル)を付けた。
付けるか付けないか迷ったけど、問題なかった。付けるといっても、下までおろさず、足首に巻いておくだけ。ロード部分でスパッツの留めヒモを靴の下まで巻いてしまうと、靴が熱くなって困る。足首に巻くだけでも靴に小石が入るのを防げるし、もし、途中で本格的に砂が入るようであれば、ヒモを下まで巻いて完全装着すればいい。ちなみに、ゴムヒモは2レースぐらいで切れてしまう、必ず、3mm細引きで補強しておく。今回も同様の取り替えを行った。
第59回富士登山競走レポート
前日、宿に到着
前日、富士吉田入り。電車の待ち時間で、立ち食いソバ、ラーメンを食べて、炭水化物を蓄える(食い過ぎ?)。計量の終わったボクサーの気分「思う存分喰っていいんだ」。
富士急行線月江寺駅下車。そのまま市役所に向かい、今回初挑戦のM会Kさんと落ち合う。Kさんはもうすぐ60歳、でも、身体年齢は30歳代前半で通用すると思う。今回はこの二人で富士山に挑戦する。
エントリー手続きを済ませ、旅行代理店FTの手配した宿に歩いて向かうことにする。巡回バスも出ているが、市役所を出る次の便が18時ぐらいだったので、歩いたほうが早いと判断。富士登山競走は、宿選びから既に始まっている(
*1)と思う。
途中の川沿いの小さな公園が平らなので、ここでテント泊なんていいかもなーと思いつつ、実際にやったら警察に通報されちゃうかもしれないので脳内却下する。
宿について荷物を置いたら、近くのコンビニに食糧買い出し、戻って夕飯、風呂、明日の準備。
遠く大阪からやってきた人、昨年8合目で1分オーバーでリベンジ参加の青年、頂上タイムアタック3時間切りという大学院生(この方は陸上部員で100位圏内だな)、いろんな人が参加している。相部屋で同宿者と適当に話しをしながら21時には早めの就寝。
それでも夜はなかなか寝付けなかった(いつものことだけど)。
スタート地点
当日04時半起き。曇りときどき晴れだ。富士山山頂が高く見えている。さっそく手持ちのおにぎりを二つ食べる。バームも飲んでおく。宿の朝食は05時だから、3時間前から消化を始めたほうがいいわけで。
市役所までウォームアップということで、Kさんと荷物を担いで歩いていく。空が晴れ渡ってくる、暑くなりそうだ。
市役所につくとすでに人でごったがえしている。市役所二階のトイレがすいているので利用。ストレッチも二階で行い、市役所裏で荷物を預け、スタート地点で時間待ちする。うひゃー、快晴だ、気温がどんどん上がっている、暑くなるぞこれは。
今回から整列スタートになった。昨年に頂上を踏んだ参加者は前の集団、それ以外は後ろの集団。一昨年頂上組も後集団になってしまうのだろう。整列係員の持っている看板が小さく、「これから並ぶ人は、後ろから並んでください」という声が小さくて聞こえない。ここは拡声器使ってバーンと指示出すべきでしょ? 知らずに前から割り込む人も出てきて、周囲が殺気立ってくる。これではまた転倒事故が起きそうだ。
後ろの集団だと、恒例の「消防署員マイクパフォーマンス」もよく聞き取れず、鬨の声も萎びがちだ。この瞬間、緊張感は気に入ってるんだけどなぁ……残念。
スタート、馬返しまで-疲れ切らずに坂を走り切れ
あっという間に7時半、係員誘導で前の集団との距離を詰めて、スタート。最初は密集していて少し危険を感じたけど、ほどなくしてバラケテくる。薄型デジカメ(Panasonic D-snap SV-AS10生産終了)で写真をとりつつ、走りだす。
早い流れだけど、こんなところで釣られてダッシュしたら潰れてしまう、まずは、自分の身体の調子をチェックする。どこも悪いところはない、脚が重くないのは助かる。いや、いつもより少し呼吸が苦しいか。ペースを落とす。いつものことだけど、自分の場合は最初から最後まで呼吸が荒い。横隔膜筋全力稼働。他の人が呼吸音を聴いたら「あー、この人バテちゃってるんだ、かわいそうに」と思うようなゼーハーゼーハーの呼吸音がする。子どもの時から走ると過呼吸気味になる、きっと、酸素摂取能力がイマイチな肺で、それを呼吸の回数と量で補っているんだろう。人一倍、意識的に呼吸することで、それはそれで役立ってるとは思う。
なんだか昨年よりも自分のペースが遅いような気がする。おおざっぱな通過タイムしか考えてないから、遅いといっても体感でしかない。遅いなら、どこでモードを切り替えるべきか? 浅間神社の鳥居をくぐるあたりまではカメラ片手に走っていたけど、ここからカメラをポーチに閉まった。本格的に暑くなってきて、ペースの調整が微妙なんだけど、まだ先は長い。こんな下で熱でバテてはダメ。もう少し待て。
角を曲がって樹林帯に入って日影になってから、心肺と足の登攀エンジンに点火する気分で、本気モードに切り替える。まだまだ先は長い。遅い流れと早い流れを見極めて、早い流れの後ろについていく。走れば走るほど傾斜が増してくるから、これぐらいの遅い点火で充分だ。昨年は点火が早すぎて、馬返しが近づくに連れて無理をして疲労が蓄積してしまった。
我慢の登攀走行。直立姿勢を保って前後のバランスをとる、リズムを刻む腕振りと呼吸。他の人に惑わされず、自分が長く登っていける速度を思い出して、それに合わせる。相変わらず遅いような気もするけど、焦ったところで、これ以上早く走るのは無理なので、このままいくしかない。中の茶屋で給水。タイムを見るけどピンとこない。早いのか? 遅いのか? わからない。そのまま行く。こんなに遠かったっけ? そうだ、ここからが長いんだ、そして辛い。無理してはダメだ。そんなことを思いながら、傾斜を増してくる坂道の林道を進む。
馬返しから5合目-最大の勝負ポイント
ようやくようやく、馬返しに着いた。あ、10分切ってる! でも、1時間は切れてない……宙ぶらりんな気分だ、1時間切れていれば頂上に立てるぞ、と確信できるけど、6分ぐらいだと8合目がギリギリ、通過できるか否かだ。となると、ここから5合目までの山道で、抜けるだけ抜いていかなければならない。
持参の飴(岩塩をまぶしたクエン酸飴)をなめて、給水して、山に入っていく。抜くチャンスだ。ホッとして歩きに入ってしまう人が多い。大きな溝が掘ってある部分は特に人の流れが澱む。その溝に足を下ろして、中央突破して抜いていく。前はこの溝を渡る時にジャンプして足が攣って困ったけれど、今回は大丈夫。前が詰まったり、横に抜くスペースができたら、すかさず抜く、抜く、抜く。それしか考えない。登り坂が終わりそうになったら、いち早く横に出て、少し辛いけど抜いていって、平らな部分で呼吸を整え、坂道途中まで惰性で登って列に入る。ここから5合目までで、どれだけ抜けるか。自分の場合の、最大の勝負ポイントは馬返しから5合目までだった。5合目以降は抜こうと思って道の横に出ても、傾斜が急で足場が悪く、疲れてしまう。
5合目から8合目-気持ちは焦る、ほんとに通過できるのか?
こんな感じで登っていくと樹林を抜けて展望が開けて、5合目。持参分の小さいゼリー給食。途中でバナナも食べた。水をくれるところでは水を飲む。飴は終始、口のなかに入れて糖分補給。コースがわかっているからか、前よりも気がラクだし、身体も軽いようだ。ありがたい。時間? ええと、よくわからない、昨年よりも早く通過しているけど、今の段階で8合目通過可能なタイムなのか? 気持ちに焦りが出てくる。
5合目から8合目までの戦術は? 頂上を確実に目指してるだろう人の流れの後ろにつく、傾斜の急なザレ場歩きは歩幅を短くしてピッチを早くして進む。無理な追い越しをかけない、バランスを崩すと疲れが増す。そして、「高度計を信用して、小屋の表示や鳥居は信用しない(^^ゞ」。ようするに3360mまでは気を抜くな、「あともう少しだと思う心」に騙されるな、ということ。途中の岩場では、人の通っていない脇道があれば、積極的にショートカットする。できるだけ下の岩場で、そういう追い越しをかけること。高度が上がるに連れて、身体が動かなくなる、無理に動かすと酸素不足で大変なダメージを受けて、歩けなくなるはずだ(いわゆる高山病が出るだろう)。
8合目に向かっているとき、内心、「あー、もしかして今年もまた間に合わないのだろうか? またタイムオーバーしたら、オレは下界でどんなトレーニングをしなきゃならないんだろう? 普通人のオレにはしんどい、それはあまりにしんどい、今日で決着付けたいよ!」と思う。とはいえ、これ以上速度を出せ、早く登れと言われたって、できるもんでもない。時計を見れば「間に合うかもしれない」と思うけど、高度計ではまだ標高差がある、「これじゃ間に合わないよ」。今できる方法は、呼吸だけだ、酸素をできるだけ多く取り込んで、足に送って燃焼させるんだ、呼吸を意識的に深くして酸素を取り込むんだ。そんな過呼吸を続けるとだんだん意識が変になってくる。そして過呼吸していても足が動かなくなっていく。ジグザグの登山道の折り返す平らな所で少しでも走ろうと思って腕を振っても走れなくなっている。あ、なんだコレは、動かないぞ、あはは、おもしろい、足がダメになってやんの、うーごかーないぃいいい。や、やばくね? オレ。それでも、登山道ではチョコマカと登っていくことはできるようだ。手が冷たい、風が強くなってきた、手が冷たい、冷たい……。
本8合目が近づいてくる、前後の人、誰も何も言わないでトボトボとモクモクと登っていく、もしかしてまたタイムオーバーしたのかな? いや、そんなはずはない、時間は間に合っているはずだ、時計壊れてないよな?
頂上アタック-未体験フラフラゾーン
……それで、本8合目を突破してしまった。ホントに突破できたようだ。感激する心の余裕がない、まだ登るのかよ!
なんだか身体と頭、意識が変だ、フラフラする、それに猛烈に寒くなってきた。そうだ、ここは山だ、高度は3000mを越えている、事前に配られていたゴミ袋(当然ながら事前にカッターで切ってある)を出して着る。これで少し暖かくなり、頂上をめざす気持ちが戻ってきた。
もう足も上がらないし、何度も滑って前ノメリに転びそうになる、それを止めるために足を出して、また滑ってしまい……一人でコントをやってるような感じだ。どうなっちゃってるの? 前を登っていく人を追い抜こうとして横に出るけれど、そのまま、同じ列に戻る。追い抜こうにも足がまったく上がらなくなっている。このままスローダウンしていったら頂上には間に合わなくなるけれど、どうしようもない。
次第に抜かれる回数が増える。晴れやかな気分はまったくない。どこまで登ったら終わるのか、頭のなかに、山登りでよく起こる「音楽のリピート現象」。
いったいどこが頂上なんだ? あれか? いや、あれじゃない、もっと上だ。ここで足が攣ったり、気持ちが悪くなって潰れたりしてはダメだ、無理するな、だけど無理して登れ、なんやそれ。もう少しで頂上だと? あの鳥居がそうだって? うそでしょ、そうやって励ましてくれるのはありがたいけど、その上に「本10合目」があるんでしょ? と思っていたが、左に石積みの壁のある坂で、これがラストの直線、これが頂上への最後の坂道なんだとわかった。
よし、がんばってやるぜ、と思って走るマネをしようとしたら、クラクラきた。スピードアップなんてとても無理。壁を左手で掴みながら、フラフラと上がっていった。写真を撮ってますよぉ、と声がする。と、撮らなくていいって……そして頂上だった。
頂上、そして帰還
トボトボと小屋近くまで歩いていったら、立っていられなくなり、座り込んでしまった、ダメだぁこりゃぁ。あ、時計……10分ぐらい前か、やった、登れた。そのときようやく、完走できたんだと思えた。
女性が感極まって号泣している、嬉しかったんだろうなぁ、それぐらい追い込んで練習してきたんだろうなぁ、高い山って気持ちのタガがはずれてしまうんだよなぁ、などと思っていると、なんだか自分も感激してくるから不思議(ホントは設定したタイムより遅くて泣いてたのかもしれんけど)。そうして10分ぐらいぼんやりして12時になった。昨年完走した、HGさんとサポランさんの頂上情報を頼りに、麦水を買って乾杯! 完走だ! うわ、飲んだら急に寒いなー、これはいかん、降りよう、ということですぐに下山開始。
風が強くて小石が飛んできて足に当たって痛い。どんどん降りていくけど、手先はしびれて冷たいまま。結局、5合目の水平道に降りるまで冷たかった。手袋必携だった(自分の場合は、薄手の毛糸の手袋が必要だったかも)。昨年は走って降りられた道も、今回は疲労が激しく、ヨレヨレとしか降りていけない。水平道も半分は歩く。すっごい疲れてるぞ、これは。
5合目バスターミナルでバスに乗ったのは14時、最終に近い。市役所に降りてきて、シャワーをすでに浴びて待っていたKさんと合流。すいません。Kさんは50代後半で坂道トレーニングもしておらず、初挑戦で8合目まで登ってしまった。本人は頂上まで行けずかなり悔しかったようだけど、これでちゃんと練習したら、来年は頂上が見えている、だいたい足の質が違う、ランナーの人の足は。
シャワーの列に並ぶも、長蛇で時間がかかり、うどんを食べそこなった。しまった、どうせなら食べてから並ぶべきだった。シャワー浴びる時に鏡を見たら顔が砂で黒くなっていた、ひどいなーこの顔は。シャワー浴びて出てきたら、市役所は閑散としていた。もう大半の人は帰った後だった。Kさんの用意してくれた麦水を補給する、ありがたい。
月江寺駅前のうどん屋さんで打ち上げ、もう一泊する予定のKさんと別れて、自分は富士急行の電車で帰る。長い一日が終わった。ともあれお疲れさま……
翌日から数日、日焼けがひどくて痛い。身体全体の消耗が激しくて貧血気味、内蔵も弱っている、終始眠い。身体の修復にはしばらく時間がかかりそうだ。
次回は?
来年? 2007年第60回? 今年と同等のトレーニングをしないと頂上に行けないとなると、ちょっとシンドイな、というのが正直な気持ちです。今回ようやく登れはしましたが、ギリギリで楽しむ余裕がない、シリアス過ぎるよ、という気が。力が付けばそういうこともないのでしょうが、年齢からして、このあたりの力が上限に近いのではないか、と。毎年参加ではなく、隔年での飛び飛び参加も有りかな、と思います。ただ、この夏の富士登山競走に出ることで、秋冬のマラソンに好影響があるとか、そういう結果に繋がってくるなら、その時点でまた考えてみよう、と思います。
*1
富士登山競走は、宿選びから既に始まっている
宿を旅行代理店任せにした場合、偶発的に困ったこともあると肝に銘じて、万全の準備をしてレース当日を迎えましょう、なのでした。
宿「NT」……6500円で二食付きならば山小屋よりも安いぐらいだから助かるのだけど、この宿の最大の問題は、食事なのだった。ランナーに必須の栄養素が夕食も朝食も不足気味。それが事前にわかっていたので、自分に必要な食べ物・飲み物は持参しておいた。みそ汁のおかわりはダメだとか、そういう細かいところもいやだ。食堂でリラックスして、時間をかけて、明日のレースの話しなどをしながら仲間と食べたいと思うけれど、それもできない雰囲気だ。このほか「布団に入ったはいいが蚊が飛んできて眠れない」「21時を過ぎても、上の階にいる音楽系サークルの学生団体さんが楽器の練習をしていてうるさかった(ちょっと信じられないことだが事実は事実)」など、ランナーには困ることが多かった。「富士登山競走に出るようなタフな連中は、この程度で問題ないでしょ」という判断で、昔からこうなのだと思う。同宿の20代前半の青年は、3時間で登りますと平然としてましたが……そうではないギリギリのランナーもいるわけで。風呂で話した青年は昨年、8合目で1分オーバー、リベンジでやってきたという。睡眠や食事は1分を左右するでしょ?
ちなみに、秋の河口湖マラソンのために事前に宿泊した宿では、朝も夕も、バイキング形式の食事で、自分に必要な食べ物を選ぶことさえできた。
ともあれ、「宿のせいで寝不足で走った中高年ランナーが途中で倒れる」ことがないよう、参加者が頂上に立てるようにバックアップしてくれる宿を提供してくれるよう、代理店さんには望みたいですね。宿泊費は少し高くなっても(現況の宿泊費からすれば充分によい宿なのかもしれないけど、目的はあくまで頂上なのだ)。
Posted by gont at 2006年07月29日 09:36
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