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2007年4月までの
登山やランニングの日記です。

最新の日記は、
GONT-PRESS(山・ラン報告)


[GONTって誰?]
東久留米ランナーズクラブ
(HRC)
東久留米・ひばりヶ丘・
新座・朝霞・
西武池袋線沿線のランナーさんへ

「東久留米ランナーズクラブ(HRC)」
という小さなランニングの会があります。

規則は特にありません。

単にランニング、ジョギングが好きな社会人の集まりです。
シリアスモードで記録にチャレンジしている方もいれば、たまに走るだけの方、今はお休みしている方など、いろいろです。
学生時代から陸上をやっていた方もいれば、中年になってメタボで走り始めた方もいます。

2ヶ月に一回程度、ランニングイベント+懇親会を行っています。
イベント内容は、ひばりヶ丘駅、東久留米駅を起点に15km程度走って戻り、銭湯に入ったあと、駅前で打ち上げを行う、というものです。
ランは飛ばして懇親会だけ参加、もありです。

気軽に参加してみませんか?

詳しくは東久留米ランナーズクラブ(HRC)まで。
●レース・登山予定
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第10回大村湾一周ウルトラマラニック160km(2006.2.11-12)



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2006年08月19日

2006年8月夏山-南アルプス白峰三山縦走(北岳-間ノ岳-農鳥岳)

[ 6-山とある日 ]

標高3000m超の稜線に続くお花畑を堪能しました。

[写真レポート]

[山行名]2006夏山:南アルプス白峰三山縦走(北岳-間ノ岳-農鳥岳)
[日 程]2006年8月11日朝発−14日夜着(露営3泊)
[山 域]南アルプス白峰三山(北岳-間ノ岳-農鳥岳)
[ルート]涸沢〜北穂高
[行 程]
  8月11日 中央線普通列車→JR甲府→(バス)→広河原Camp
  8月12日 →大樺沢→右俣→北岳肩の小屋→北岳頂上→北岳山荘Camp
  8月13日 →中白根山→間ノ岳→農鳥小屋→西農鳥岳→農鳥岳→大門沢小屋Camp
  8月14日 →広河内→奈良田・奈良田の里温泉→(バス)→JR身延駅→JR甲府→(中央線普通列車で帰る)
[参加者]ゴント含計2名
[天 候]
  8月11日 晴
  8月12日 午前中は曇、晴れたり小雨が降ったりと忙しい。12時北岳頂上は曇り、甲斐駒・千丈方面に雷鳴が響くようになる。13時30分北岳小屋前テント場にて雷雨、16時頃には雨止み曇・霧
  8月13日 ガス、小雨混じる。西風強く寒い。間ノ岳を越えるとガスが切れて曇りときどき晴れ、農鳥岳を越えると晴れ。大門沢小屋前テント場は晴れときどき曇り
  8月14日 快晴→晴れ。

[計画について]

  • 今夏も普通の縦走になった。毎年考えているのは同じで、沢登り+縦走、という「沢旅スタイル」。昨年は天候が悪く、道具など準備して持っていったけど、実際の沢に入れなかった。今夏は仕事が詰まっていてルート選定や山の準備が遅れてしまい、沢の計画が充分に練りこめなかったので、沢は止めることにした。実際に行くなら、5月末ぐらいから沢の練習をしておく必要があるだろう。気象条件も良くなかった。7月に集中豪雨があって梅雨明けが遅れたり、今年は沢の源頭に残雪が多いように思われた。単独なら行けると思える場所でも、相棒の技量を考えると難しくなる。
  • 夜行で行って夜行で帰るといった弾丸ツアーではなく、睡眠が充分にとれた時間に余裕がある山行で、落ち着いた山旅ができた。ガツガツ山に登るより、こっちのほうがいいな、と思う(とはいえ時間に余裕がないのは毎度のことなので、今回は特別なのかもしれないが)。
  • 今計画の目玉は、「山の花の稜線」「下山時に温泉があること」。今夏は冷夏なのか、山ではすでに秋が近いというのに山の花がたくさん咲いていた。特に3000m近い場所の高山植物の花は、ベストタイミングだったかもしれない。「奈良田の里温泉」(付・白籏写真館、奈良田民俗資料館)は夏山の下山地としてとてもよかった。この温泉には、今後も行きたいと思う。
  • 奈良田に下るには、大門沢を下ることになるけれど、この谷の道は、2006年7月中旬の長野集中豪雨で丸木橋が流されるなどして通行止めになっていた。ほどなくして復旧したという情報がヤマケイのサイトに出ていて、下山コースに採用できた。ただし、広河原まで続く県道南アルプス公園線は土砂崩れで通行不能になっていて、広河原→夜叉神峠→甲府という帰路は採用できなかった。旅としては、奈良田→身延駅でよかったと思う。
  • 南アルプスの縦走は奥深いなと思う。原始的で緑が濃い。人が少ないのも良い。滝の少ない沢をつめて源頭に出たら気持ちいいだろうなと思う……

[山行メモ]

  • コースタイムは、ほぼ、『山と高原地図41 北岳・甲斐駒』通り(休憩時間含む)。下降は若干、早かった。
  • 1日目。JR中央線の普通列車で甲府駅まで。駅ビル内の食堂で飯。バスは午後一の便。盆地の夏は暑い! バス停に並ぶと汗が吹き出る。入山者は15人程度か。朝のバスなら満員なのかもしれないが、北アに比べて登山者が圧倒的に少ない。甲府駅からバスで入る人より、芦安まで車で入って、相乗りタクシーで広河原まで行く人のほうが多かった。夜叉神峠のトンネルにあるゲート信号での待ち時間にわかった。
  • 広河原山荘前のテント場は広いし平ら。展望はイマイチ。自動販売機がある(価格は山の価格だけど)。有料簡易シャワーがあったので、下山してきても汗を流してからバスに乗れるのだなー、これは使えると思った。
  • 天気予報はラジオで。地元のAM民放ラジオの天気予報(これがいちばんアテになる)を聞くと明日は午後から崩れるようだ。寒気が入り込んで大気が不安定な状態にあるという。3000mの稜線を歩いている時に雷雨に遭遇する場合、雨や雷は横から来る、タダでは済まない。ともあれ、早め早めに出発、夜明けには……。
  • 2日目。04時50分発。少し遅いか? ちょうどヘッドランプが不要になる時間だった。広河原→北岳(3192m)の標高差は1600mぐらい。普段のランニング効果で高度差は気にならない。重くないザックで気がラクだ。
  • 大樺沢は思ったより登りにくい。左岸の崩壊で巻き道が増えたように思う。二股で右折れ、右俣コースに入る。バットレスのスカイラインを左手に見ながら主稜線に上がっていくと小雨。雨具を着るが暑い。森林限界を過ぎて、雨も止む。高地にやってきたという気分になる。疲労していても、すばらしい眺望で気分爽快で解消される。
  • 天気がよければ、少し欲張って、農鳥小屋まで足を伸ばしてもいいやと思っていたけれど、とんでもない、12時北岳頂上は曇り、甲斐駒・千丈方面からドーンドーンと雷鳴が響くようになる。周囲の山には雲がまとわりつき、大気が一斉にざわめいて雲が乱れて伸び上がっている。長居せずにすぐに頂上を降りて北岳山荘に急行する。
  • 13時にはテント場に着いた。全力でテントを張り、荷物をテントに放り込む。こんなに焦ってやることもないとは思うけれど、昨年の夏山でも、雷雨と強風にやられて痛い目に遭っているわけで、降り出したらあっという間に周囲が川になったりするのだ。テントの張綱はガッチリ緊張させて張るべきだし、時間があれば、フライシートの下の地面に溝を掘っておくべきだ……溝を掘っているときに、いきなり降ってきた。間に合った……ひどい雷雨になったが、まったく濡れずに退避できてよかった。北岳山荘によれば、あまりにひどい雷雨の時は早めに小屋に避難してくれ、とのことだった。テントのなかでラジオを聴くが、空電で雑音だらけになり、放送が聞こえない状態だった。天気が気になるなら、その時点でラジオをつけてみれば、雷がどれだけ発生しているかわかると思う。放送が聞こえないぐらいだったら、一刻も早く、避難したほうがいい。
  • 北岳山荘のトイレはバイオトイレ、大樺沢の二股にも自家発電式無人バイオトイレが置いてあって驚いた。
  • 3日目。04時40分出発。霧。西からの風が強く寒い。道はおおむね稜線の西側につけられているので避けられない。雨具を着てフードを被る。間ノ岳までそんな調子で展望もなく歩く。間ノ岳を越えるとようやく風もおさまって、晴れ間が見えてくる。下に見える農鳥小屋と間ノ岳の二重山稜と氷河地形の斜面が幻想的で日本離れしている。この景観を見られただけでも今回の山行には意味がある。山好きなら、一度はこの山稜を通ってみてください。
  • 農鳥小屋前でコンロで珈琲を湧かして飲む。天候は確実によくなっているようだけど、午後はどうなるかわからない。先を急ぐ。小屋から西農鳥、農鳥岳までノンストップ。このあたりは高山植物が多く花畑が続く。雷鳥にも至近で2回遭遇する。
  • 農鳥岳から大門沢分岐へ。遭難のあった箇所に鐘櫓が建てられている。左折して斜面を急降下。ジグザグに降りて大門沢小屋前のサイトへ。結局、雨は降らず、入道雲を見ながら夕食の準備。某RK大学の山岳部の夕食がおもしろかった。小型コンロしかないようで、一人分の麺を茹でては一人ずつ食べるという奇妙な光景を目にする。普通、コンロを下に三つぐらい並べて大鍋で煮炊きするだろう? 鉄タライ持ってきなよ……山でも「個食」なのかよ、と思う。そのうち、全員、一人用テントでそれぞれが分散して寝るのだろうか? その部の朝飯は各自らしく、それぞれが食パンを食べていた……そういう時代なのだった。
  • 4日目。今日は奈良田に下って帰宅する。大門沢小屋を下っていくと沢を渡る丸木橋がある。高さはほとんどないが、飛び石をするようにさっさと渡らないとバランスを崩す。荒天時は丸木橋が流されて渡れないこともあるようだし、バランスを崩して橋から落ちた高齢者もいるようだ。
  • 途中に、沢を下っているとは思えないような平らな地形があった。不思議な地形。これはかつて、野呂川が湖のようになっていて、周囲の沢の傾斜がなくなって、堆積した時期があり、その後、野呂川の湖が決壊し、浸食が進んだのでは、と思ったりした。
  • 食糧が減った分だけ荷物が軽くなっているので、下山の林道もつらくない。奈良田まではほどなく着いた。10時前のバスにも間にあってしまったが、「奈良田の里温泉」に入るので14時前のバスにする。
  • 「奈良田の里温泉」はすばらしい。道路から少し入った、奥まった集落の斜面にある。温泉に入った後は日本家屋のような施設で食事もできる(有料)。縁側に荷物を置いて座ることもできる。冷房などなくても、奈良田の夏は、日陰であれば涼しい。また、奈良田の歴史民俗を紹介する施設もあって、バスが来るまでの時間を有意義に過ごせる。かつてこの里が焼き畑を行っていたことがわかる(縄文農耕……藤森栄一……縄文の里かもしれないと思う、きちんと調査すれば出るものが出るはずだ)。叙情詩、散文詩の田中冬二が詩に取り上げた里でもある。のんびりしすぎて、飯をまともに喰うのを忘れてしまった。

    山梨県南巨摩郡早川町奈良田地区の焼畑について
    http://archaeoring.ld.infoseek.co.jp/orbit/explorer/kouchi/narada.htm

    早川町をフィールドワークしている「日本上流文化研究所」
    http://www.town.hayakawa.yamanashi.jp/JORYU/
    (町民2000人へのインタビュー、現在800人まできている、興味深い試みだなーと思う)

    奈良田の里温泉
    http://www.town.hayakawa.yamanashi.jp/H-KANKO/NARADA/naradayu.html

    山梨県南巨摩郡早川町 〜南アルプス邑はやかわ〜 のサイト
    http://www.town.hayakawa.yamanashi.jp/
    (現地登山情報も詳細に報告されているのでチェック)

  • 奈良田からバスで身延駅へ。満員で立ちっぱなしで1時間ちょっとかかったが、さして疲れない。電車待ちで1時間ほど時間もあるが、いざ飯を喰おうと思うと1時間は短い。結局、身延駅の駅そばを食べたのだけど、これがうまい! 全国の駅そばベスト50に入るそうだ。
  • 甲府の駅前で、夕飯のトンカツ。うまい。南口の公園前のビルの地下一階にある。甲府から中央線普通列車で高尾へ。帰省帰りで混むかと思ったら空いていて、のんびりできた。

[下山後]

  • 疲れていないかと思ったが、下山後の週は疲労が出てきて調子が悪かった。富士登山競走、奥武蔵ウルトラマラソン(リタイヤ)と続けての週で山に行って、身体が休まっていなかったようだ。山のほうが涼しくてよく眠れたけれど、下界は暑すぎて睡眠不足になってしまう。

  • 帰ってきてからほどなくして、かつての山の知り合いが亡くなったことを知る。そんな馬鹿な、と思ったが間違いなかった。今頃どこかに登っているだろうか、と相棒と話しをしていた、まさにその日の出来事だった。山はどんなベテランでも呑み込んでしまう……

Posted by gont at 2006年08月19日 18:57 | TrackBack
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