2006年06月26日
川乗山(川苔山)→武甲山トレイルラン(富士登山競走競走対策)
「笹藪スイム」も堪能できる霧雨のトレイルラン。写真もアップしました。
ちょっとアップが遅れました↓
川乗山→武甲山トレイルラン・Photo
JR青梅線鳩ノ巣駅 発07時40分
西武秩父線横瀬駅前・武甲温泉 着16時00分
富士登山競走対策の足腰を鍛えるトレイルラン・シリーズ、仕上げのラン(わずか二回で仕上げ?(^^ゞ)。
小さなアップダウンで足腰はバッチリと鍛えられるでしょう。走れる水平道も随所に出てきます(岩場も出てきますけど)。武甲山から表参道を下って、麓の横瀬駅の武甲温泉まで、ほぼノンストップで走っていけば、あとは温泉で疲れた足を癒してください。
日曜、もしかして仕事空いた? よし! 行こう! ということで、急遽早起き04時。
7時30分にはJR青梅線鳩ノ巣駅にいた。まずは川乗山(川苔山)へ登ろう。ちょっと標高差足りないけど、アップダウンのある山道をさらに走ることで効果を狙う。川乗山からどっちへ走る? どうせなら山奥の北のほうへ。どこまで走る? うーん……よっしゃ武甲山までだ! 武甲山から西武秩父線の横瀬駅に降りれば、駅近にスーパー銭湯・武甲温泉がある、泥と汗を流してすっきり、かつ、西武線だから自分の場合、一本で帰れちゃうし。我ながらGOODな計画じゃないか、と思ったんですけどね。
途中で笹藪が深く道(トレイル)が見えないところがあります。
笹藪からしたたる雨水で全身ずぶ濡れ。小雨だけなら問題ないんですが、笹藪漕ぎをやると、大雨に降られた状態になります。
なので、雨の日は、覚悟してお出かけください……
後でまた写真含めた詳細情報をアップしますが、とりあえず、このルートの特徴と問題点。
- 最初に一言:「雨の日はお薦めしません」
- 雨が予想される場合、セパレートで防水のしっかりした雨具があったほうがいいです。
- 朝に奥多摩駅なり鳩ノ巣駅を出て、夕方には武甲山・横瀬駅に到着するためには、登山道の水平部分または下り坂は、すべて走っていないと間に合いません。そのおつもりでどうぞ。
- 地図とコンパス必携。若干の読図力要。
- 鳩ノ巣→川乗山→日向沢ノ峰、問題なし
- 日向沢ノ峰から仁田山、有間山への尾根道分岐がわかりづらい。
日向沢ノ峰から西へ数分行った地点で、尾根道が北北東へと分岐する。藪の中へと緩く下る道が出ている。明確なピークはない。その分岐点には、蕎麦粒山や棒ノ嶺を示す東西方向の指示板があるが、「有間山へ」という北東を指し示す板がない。指示板がない代わりに、なぜか「カモシカ→」と書かれた黄色いテープが貼ってあるのだった(写真のページにも、「カモシカ」の文字の書かれた黄色テープの写真があります)。*この黄色いテープの「カモシカ文字」の謎が解けました。 スポーツエイドジャパンのランニング企画「カモシカマラソン」の指示用テープだということです、コースは、飯能駅→小沢峰→高水三山→棒の峰→日向沢の峰→大持山→武甲山→定峰峠→川越までの114km(Fuさん情報)。 本来は撤去したほうがいいような気もしますが……でも、「カモシカ」という文字で、軽装ハイカーさんが迷い込まないで済むかもしれないので、まぁ、いいか…… スポーツエイドジャパンのランニング企画には、奥武蔵ウルトラマラソンと戸田彩湖ウルトラマラソンに参加したことがあります。奥武蔵でもらったTシャツには、カモシカが描かれていました! なお、2006年9月17〜18日には「雁坂峠越え141km」が開催されるそうです……ちょっと距離ありすぎてオレにはつらいな……
他にも分岐しているような道があるのだが、その道を行って、どんどん下っていくようであれば、それは沢に降りていく道なので、すぐに引き返すこと。この周辺は、獣道だけでなく、地図に書かれていない送電鉄塔建設用の林道や登山道がある。
- 同尾根道そのものはしっかり踏まれているが、密生する笹藪を通る箇所があり、藪をかき分けて漕ぐことになる。その地点がちょっと道がわかりづらくなる。「ほんとにこの道でいいの?」と思うことが数回ある。
- 同尾根の途中に送電線敷設用の林道が交差するが、その交差地点で登山道が途切れる。途切れた後の、林道からの登山道入口がわかりづらい。見つからないと、林道をそのまま降りていってしまいそうだ(走っている時はとくに)。
- 尾根途中で分かりづらい分岐がある。分岐点に指示板はない。間違った方角へ行くと尾根道を外れて、下の林道に降りてしまう。どっちに行ったらいいかわからないときは、迷わず、地図とコンパスで確かめること。
- ……追記予定
登山としての感想:
- 雨だったので登山者にあまり出会わず、霧の中の深山の雰囲気が楽しめました。
- 不思議な地形がありました。鳥首峠の北に「ウノタワ」という広い鞍部があり、そこに、水の溜まっていない窪地があります。下が石灰岩ならば、陥没ドリー ネでは? と思いました。なんせ武甲山=石灰岩=セメント山ですから。でも、稜線を走っていた時には、紅いチャートが散らばっていたので、陥没ドリー ネじゃないか……。昔は池だったそうです。ネットで調べたら、「ウノタワ」の「ウ」とは、「鵜」だそうで、池に鵜がたくさんいたそうです。民話ではなくて、ほんとの話しなのかな? ともあれ、印象深い不思議な地形に魅せられる私でありました。
2006年06月23日
ネック・クーラーを巻いて走る
ネッククーラーは「水に浸したタオルを首に巻く」の進化系。気化熱で首筋を冷やして熱中症を防ぐ。
6月19日 10km 黒目川上流+堀之内坂2
6月20日 12km ひばりヶ丘の坂+落合川上流→黒目川上流→下流へ
気化熱で首筋を冷やして熱中症を防ぐネック・クーラーを巻いて走る。
効果はある。ただし、水に浸してから1時間が限度。
6月21日 10km 堀之内坂2 市場坂4
暑くて速度出ず。熱中症寸前。
合計162km うーん少ないね。
6月も後半になり、気温・湿度が高くなってきた。自分の場合、長時間の坂ダッシュ練習をすれば筋肉が熱をもってダメージが大きく、修復に1日では追いつかない(暑さを考えたら、雨天のほうがよい)。富士登山競走の仕上げの練習は、やはり山走り・トレイルラン。しかし仕事がある……そうなると、近場の山、奥多摩? ……行けるか?
new balance RC800
RC800はフラット走法用に特化したタイプ。もともとフラットにしか走れない自分には都合のよい靴かも?
これまで自分が履いていたのは、new balanceのセーフティタイプ・ウルトラ用の靴。底も厚いしゴツイ。富士登山競走の登山道部分ではいいけれど、最初の10kmのロードではちょっと重すぎる、レースとなると、もっと軽いのがいい。それでRC800を購入した。実際に走ってみて、速度は出てるようなんだけど、違和感あるな、と。RC800よりも遅いタイプの靴を買えばよかった?
よかった点。軽い軽い、登り坂にはとてもいい。これなら10kmで2分ぐらい違うかもしれない、20kmなら4分だ。8合目で関門通過できなかった自分には、とても重要な時間短縮になる。20kmで4分短縮するのは大変です。
違和感のある点。カカトの部分が薄くて低くなっているので、身体が反り返ってしまう。new な balance がとれないじゃないですか。今までの靴が、カカト底上げ状態だったようです。カカトに体重をかけて走っていたことがよくわかる。RC800でそんな走りをすると、カカトが壊れそうだ。それと、中敷きがなんだかフワフワのクッションで反発力がなくて、沈んで速度が出ない(ような気がする)。前に青梅マラソンで履いた靴みたいで、20kmまでは快調なのに、それを超えると自分の脚力では痛くなってしまう、そんな感じがする。うーん、どうしよう。解決策→トレイルラン用に使っているプラスチックの中敷きに取り替えてしまった。これでカカトが少し高くなるし、反発力・グリップ力も強くなって、自分には合っているようだ。体重が重すぎるのかなぁ。。
ところで、new balanceさん、RC800は脚の速い人用なので薄いのは分かるんだけど、素材、ケチってないか? ベロの縫製にほつれがあるし。縫いますよ、自分で。。紐も細いしベロがすぐにズレてくるし。収益力が落ちてくると、生産工程で人件費を圧縮するのだろうけど、中国工場では難しくなってきたのかな。そうなると、今後、素材をケチって品質を下げないと帳尻合わない。製品の質は悪くなっていくだろうし、その分、自分で靴を調製しなければならない。中敷きを変えるのは一つの方法だけど、もっと「シューズのチューニングのしやすい靴」を作って販売して欲しいなと思う。足なんて千差万別で、本来はオーダーメイドのはずだから。新しい「走りのトレンド」を喧伝して靴の買い換え需要を喚起していく手法ってさ、そう長いこと続かないと思う。スポーツ用品の製造販売の内側にいる人は、このあたりのアヤシイ事情、よく知ってるんじゃないかなー。ともあれ気持ちよく走れる靴を長く使いたいんですね、自分に合った靴を自分で作りながら。買い換えるお金を使うならそのほうがずっとよいと思う。
追記:RC800で右足は快調なのだけど、左足踵、膝に負担が大きくて痛みだした。なので、RT800に換えました。まだ実力がないのね、オレ。
東京マラソン、エントリー開始
エントリーしてみました。東京マラソン2007。8月18日(金)までだそうです。3万人募集して、抽選。東京都内を走り回るのはおもしろそうですよ。
雑誌『ランナーズ』では宣伝モードに入ってるようですけど、巷ではぜんぜん話題になってません。今のところW杯でそれどころじゃないか。GONT-PRESS_Climb&RUN でも、検索エンジンで来てる人はほとんどいない。
これから宣伝していくのだろうけど、締切を数回、延期して、期待値を高めたりして、スポンサーの手前……。最終締切は……どうだろう、10月末だったりして。8月締切を告知しても、夏の暑い時に、冬に走ることを予約するなんて、そんなこと考えませんよ普通。9月だとまだ暑くて走る気にならないし。だから10月です。10月になると、オクトーバーランの季節で、走る情報が増えてくるので。フジテレビで関連するイベントをやることでしょう、タレント使って。ところでエントリー料が1万円って、高すぎだなー、8000円ぐらいにしておけばいいのに。
追記:既に定員に達している、抽選になった、という報道がされています。私の予想違いだったかも、と思いつつも、ネットで検索すると、とても3万人規模で応募があったような「盛り上がり」を感じないのです…いや、実際にネットで盛り上がるようであれば、3万人程度ではおさまらない社会現象になっているから、この程度が正常なんでしょうかね。
ところで、10月の抽選に当って「お金払ってね」という通知が来たけれど、あーやっぱり走るの無理、キャンセルしますから金も払いません…なんて事態になったら困るのは主催者側。…いくら「払え、規約に書いてあるでしょ」と言っても、払いたくないなんて人も出てくるでしょう。そうなると、キャンセル分に充てる応募者を定員以上に集めておかないといけない…定員に達して抽選になっているのに、都内の地下鉄の駅には大判広告貼ってありましたし、7月下旬になってもメディアを使ってマラソンの告知を続けているのが不思議だなぁ、と思ってたんですが、それは「応募したからにはトレーニングしてね、ちゃんと参加してね、お金も払ってね」ということかもしれません。主催者側の「中の人」ではないので、内部の事情は知りませんけれど…というわけで「エントリーしたからには、みなさん、トレーニングしましょう」「7時間なら途中から歩いてもゴールできる」なんて告知?が増えるかもしれません。
2006年06月19日
落合川・浅間神社の左脇の坂道
富士登山競走対策の坂道トレーニング続行中。
八ヶ岳トレイルランの疲労をとっているうちに仕事が忙しくなって走れず。土曜の22時になってからようやく走れた。当然、坂道トレーニングだ。
6月17日(土) 黒目川下流 堀之内坂2 市場坂4 雨ざーざー。でも、体温が上がらずに助かる。
6月18日(日) 黒目川上流往復+
落合川下流、黒目川との出合付近の浅間神社の左脇の坂道を登って途中で左折、同じところに戻り、もう一度坂道を登っていき、今度はまっすぐに、ひばりヶ丘の住宅地を南下、西武池袋線あたりで右折して坂道を下り、東久留米方面に走り、落合川へ降りて、黒目川まで戻る。
この「落合川・浅間神社の左脇の坂道」は、新座や東久留米の周囲の他の坂道よりも高度差がある。なので、この坂道の往復がいちばん効果があると思う。
八ヶ岳の前に10km、八ヶ岳80km相当、その後二日で20km、合計130km。少ない!
八ヶ岳大横断トレイルラン(JR中央線茅野駅→御柱街道→美濃戸→御小屋尾根→阿弥陀岳→赤岳→真教寺尾根→美し森→JR小海線清里駅)
日程:2006年6月9日夜行日帰り
通過タイム:
JR中央線茅野駅(発04時00分)→御柱街道→美濃戸(着05時40分/発05時50分)→御小屋尾根→阿弥陀岳(着08時43分/発08時50分)→赤岳(着10時00分/発10時20分)→真教寺尾根→美し森(13時30分)→JR小海線清里駅(着13時50分)
八ヶ岳大横断>アクセス、食糧、装備、季節
- アクセス:JR八王子駅、00時40分発「ムーンライト信州」に乗る
この夜行列車がなければ今回のトレイルランは成立しなかった。全席指定なので、本来は乗車不可なのだけど、無理に乗せてもらった。古い列車で、ちらほらと登山者が乗っていて、数十年前の新宿発のアルプス急行みたいだった。 - 食糧:走り出す前にバームゼリー+菓子パン。途中はゼリー2、菓子パン1、飴10個程度。水は全2リットル。運搬は1.5リットル。美濃戸までに500ミリリットル消費。自販機でボトル1本購入。夏で快晴だったら、2リットルでは足りない。ちなみに、御小屋尾根途中には水場があるし、赤岳頂上でも水を買うことができるだろう。
- 装備:できるだけ軽く! でないと、走るどころではない。とはいえ、最低限の装備は必要。激しく悩むところ……
帽子、ランニング用長袖、同タイツ、ラン用靴下、ウルトラ用のランニングシューズ。ポンチョタイプ雨具。ランニング用ザック。ヘッドランプ、地図(マトモナ地図!)、コンパス、高度計付時計。笛、小型ナイフ、若干の医薬品、緊急用食糧。着替え(雨でグシャグシャになった時のことを考えたほうがいい)。できるだけ装備は削ったが、雨が降っている状況では、寒くてとても走れなかったと思う。もし、雨が確実に降ることがわかっているならば、雨具は上下セパレートが必要だし、防寒着(毛糸の薄手のセーター)が必要だと思う。行動できなくなったら、その時点でかなり危険な状況になる、ほんのわずかのミス、小さな事故、転倒、ルートの判断ミス、等、絶対にやってはいけない。無理は禁物。下界ではないのだ。 - 季節について:6月上旬または9月中旬ぐらいが最適か。5月末ではまだ佐久側に残雪がたくさん残っているだろうし、夏はロード部分が暑すぎる。秋が深くなると陽が落ちるのが早くなるし。
八ヶ岳大横断>ルートについて
- 茅野駅 着03時35分/発04時00分
茅野駅に着いた頃には天文薄明が始まっており、04時発頃にはヘッドランプも不要だった。駅の周辺にはコンビニもあるので、食糧も調達できるはず。薄明るくなってきた東へ向かって走り出す。道は明瞭。 - 子之神 通過04時25分
快調に御柱道の坂道を上っていく。畑や水田が広がる手前あたりで、子之神に至る。写真を撮りながら寝神社境内を通過。八ヶ岳の扇状地の湧水の小川のほとりにある、小さな神社だった。付近には縄文遺跡がたくさんある。夜が明けて、空が明るくなる。 - 御柱道・原村1100m地点 05時00分
1時間で300m上昇。広大な田畑の一本道を快調に走行。車の通行もほとんどないので安全。梅雨の間のつかのまの晴れとなり、太陽が八ヶ岳から昇ってくる。背後には南アルプスが光っている。荘厳な眺望だ。この風景を見るだけでも価値がある。走りに来てよかった。 - 美濃戸 着05時40分/発05時50分
八ヶ岳中央農業実践大学校を通り、傾斜が増していく道を、呼吸全開モードで走っていく。心なしか空気薄いぞ……なつかしい美濃戸に到着。1710m。茅野駅より900mの登高。赤岳鉱泉や行者小屋へ行く道の終点のバス停。駐車場もあるので、車でアプローチする人も多いようだ。自分が到着した時も、車で入ってきている人がいた。美濃戸の山荘でトイレ休憩(有料100円)。八ヶ岳美術館で芳野満彦氏の山岳画展の開催を知る。行きたいところだけどなー……今日は無理。 - 御小屋尾根へ
天候が悪かったら行者小屋経由で行こうかと思っていたけど、計画通り、御小屋尾根→阿弥陀岳→赤岳で行くことにする。ここから俄然、急登となる。車道の終わる別荘地の登山口までがんばって走ったが、ヘロヘロになったので走るのは止めて、早歩きに切り替える。2136mの小ピーク地点まではダラダラと登りが続く。尾根通しがよい。左の枝道(巻き道)に入ると、途中で道が消えて、獣道になってしまうし、急傾斜の山腹を強引に這い登ることになる……って、オレのことかよ! まいりました。山は春になったばかりで、緑の新芽が出てきたばかりの様子。少し気温が低いし、登れば登るほど風が出てくる。これで雨でも降っていたら薄手の長袖程度では寒くて途中で引き返したとと思う。今日はなんとか天候ももつだろう、トレーニングなので、気合いを入れて登っていく。脚が攣る寸前まで脚を動かす。赤岳頂上までは容赦せずに登るのが今回のトレーニングの目標なのだった。 - 不動清水 07時39分
御小屋尾根上にある水場。水場まで数分らしいが確認はしなかった。過呼吸気味なので少しフラフラしてきた。2136mの小ピークを過ぎると、少し平坦な尾根道になる。歩いたり走ったりを繰り返すが、呼吸が整わない。体力のある人だったら走り抜けられるかもしれない。次第しだいに阿弥陀岳のピークが近づいてきて、隣の阿弥陀南稜の立場岳も近い。よし、あと少しだ……というのは大間違いである…… - 2300m地点 08時00分頃
ここから500mの急登! これからが核心だ。樹林帯が薄くなり、森林限界が近づいてくるのがわかる。南稜が阿弥陀岳頂稜の岩場と繋がってきて、頂上が近いことを教えてくれるのだけど、ニセピークに騙されてはいけない、高度計を見れば、まだ登りがあるはずだ……登り坂は登れば登るほど急になる。苦しいぜ。。頂上近くなって、下山するパーティとすれ違う。昨日、行者か赤岳頂上小屋に泊まったのだろう。 - 阿弥陀岳 着08時43分/発08時50分
つ、着いた。なつかしい阿弥陀岳頂上。2805m。茅野駅からだいたい5時間ぐらいか。2000mの上昇。眺望最高。山の上はとっても静か。空が曇ってきた、稜線上は若干の風が出ている。気温は10℃ぐらい。汗が冷えて寒い。すぐに雨具を着る。パンを食べる。どうも天候がアヤシイ、雨につかまると急激に消耗しそうで怖いので、さっさと出発する。 - 赤岳・中岳のコル 通過09時33分
雨具を付けたままで通過。寒いのでともかく脚を動かす。呼吸、ゼーハーゼーハー状態。時計を見ると10時近い、10時ピッタシに赤岳に着こうと思った。 - 赤岳 着10時00分/発10時20分
最後はダッシュ気味。10時に頂上だ! 間に合わせろ! 着いた! やったぜ……って……アホだなオレは。酸欠で視界が暗くなっているので腰を下ろす。10分ぐらいして回復、食糧、水分を補給。佐久側は空気が暖かい。ガスが出てきた。人が少ない赤岳頂上は気分いいなー。眠くなってきた。大の字で寝ていたいけど、雨降りそうだし、安全地帯まで早めに下ろうと思い腰を上げる。休みすぎると疲れを感じて動けなくなる。 - 真教寺尾根分岐 通過10時32分
赤岳からの主稜線を南下、10分ほど下ると、左手(南東)に真教寺尾根分岐が現れる。「真教寺尾根10」という、丸くて白い小さな看板が出ている。「てもと.あしもと」という四角い看板もある。目の前には天狗尾根の大天狗のピークが見える。ここからが長い長い下り坂の始まり。佐久側は東向きで太陽が当たり、とても暖かい。雨具を脱ぐ。一気に500mばかり、下降する。この間、鎖場多し。たいしたことないや、と思っていると、思わぬところでスッ転ぶ。森林限界の上なので、転んだら当然、どこにも止まらず、谷に落ちる。春先で雪が消えたばかりの登山道は、浮き石も多い、鎖の支点も緩んでアヤシイかもしれないし、慎重に下ったほうがいい。 - 真教寺尾根牛首山(扇山2356.5m) 通過12時05分
2300mまで降りてくると、長いながい水平の尾根道が続く。疲れが出てきて、脚もとがおぼつかない。走る気力がなくなっている。現在地、ピーク名が確認できないので、とても長く感じられる。途中で足の屈伸をして休みながら走る。登山道はところどころ、わずかに残雪がある。5月末だと残雪が多くて走れないだろう。残雪の上を通過する時にハデに滑って転んでしまった。ランニングのタイツのスネの部分が破れてしまう。あらら。気温がグングン上昇しているはずなのに、寒気がする、かなり疲労の度合いが濃い。
2280mの尾根末端のピークから尾根筋は真東へと折れる。ここから再び坂が急になる、長い、脚が痛くなってくる。1900mの清里スキー場のリフト近くになると傾斜も緩くなり、車の騒音や観光客の声も聞こえてきて、「里」が近いことがわかる。リフトを過ぎると、牧草地のような草原と笹原、樹林帯を降りていく。非常に長く感じられる。樹林下の笹原の道は、あまり人が通らないようで、草刈りをしていない部分があり、足もとは大きな石がゴロゴロしていて、傾斜が緩くても走るに走れない。標識もまばらなので、夜間だと確実に迷うと思う。夜間になってしまった場合は、ルートを左へとって、リフト直下を歩いていったほうがよいのかもしれない(憶測)。いずれにせよ、ヘッドランプと地図とコンパス必携。 - 美し森入口(ピクニックバス・清里高原ホテル入口) 通過13時30分
さらに下っていくと、美し森の丘の道へと繋がる。観光客でごった返している。走りにくい、というか、ちょっと恥ずかしい。とはいえ、できるだけ稜線の木道を行ったほうがよい、駅までの最短ルートなので。バス停まで下ってくると、あとは清里の駅まで、ほぼ直線の下り坂の道路が待っている。 - JR小海線清里駅 着13時50分
美し森入口前の道路からまっすぐに道路を走り降りる。下り坂なので勝手にスピードが上がる。20分、キロ5分切るようなペースで走り降りる。一気に清里駅まで降りられた。 - 清里温泉「天女の湯」→電車で帰る
さすがに銭湯にでも入って汗を流して着替えないと電車に乗れない。清里にあるスーパー銭湯、清里温泉「天女の湯」に行く。場所は、丘の公園・アクアリゾート清里。清里駅から……遠い遠い……1.5kmぐらいあるだろうか、道を下っていったのだけど、20分以上かかったと思う。疲れた足にはこたえる。場所さえ確実にわかっていれば、清里駅を通りこして、一気に温泉まで走ったほうがよかったかもしれない。温泉利用料は750円。21時まではやっている。銭湯から出て駅まで戻り、飯も喰わずに15時37分の電車に乗る。小淵沢駅で、どうしても食べたかった駅そばを食べて、簡単な打ち上げ。急行にも乗らず、普通列車を使って、夕方には自宅に戻れた。
八ヶ岳大横断>今回の収穫・雑記
- 山脈越えのトレイルラン・ルートが拓けた。八ヶ岳だけでなく、南アルプスや奥秩父などで[駅→駅+銭湯]の山越えルートを開拓したい。走行時間は10時間程度がちょうどいいようだ。それ以上に長くなると疲労が激しくなるし、山の場合はあまり無理ができないので。金曜夜に出て、土曜の朝方に走り出し、土曜の15時ぐらいには到着したい。夜には自宅に戻っていられるような、そんなトレイルラン。
- 茅野駅の標高は約800m、八ヶ岳赤岳2899m、高度差2000m超の上昇。
- 八ヶ岳の広大な裾野を走ることができた。登りは美濃戸1710mまでと、御小屋尾根取り付きまではともかく走った。山に入って傾斜が急になってからは走れず。ただ、尾根上の平坦な部分は少し走れる。赤岳からの下降については真教寺尾根を下るあたりは走れず。平坦になったところから走れる。美ノ森あたりからは本格的に走れるようになり、清里まではノンストップのダラダラした裾野の傾斜なのでおもしろいように下れる。
- 茅野駅から美濃戸、御小屋尾根、阿弥陀岳へと西進した道は、「御柱道」といって、諏訪大社下社で使う御柱を引き下ろしてくる道だった。おそらく、縄文時代からこの道は使われていたはずだ……
- 「御柱道」沿いに、「子之神」という土地を見つけた。そこには寝神社があった。子之神=寝神社。自分の住んでいる東京近郊の小川の黒目川上流にも子之神社があり、由来などを調べたことがあった。他にも子之神社を調べたところ、子之神社近くには必ず縄文遺跡があった。明らかに、古層の聖なる場所、縄文の祭祀と関係のある神社だった。八ヶ岳の縄文とも何か関係がありそうな気がした(継続調査中)。ランニングのため詳しくは見ることができなかったが、「八ヶ岳の子之神社」は針葉樹の巨木に囲まれた不思議な場所だった。後で調べたところ、昔は御柱を下ろしてくる時に、ここで宿泊したのだそうだ。だから、寝之神なのだ、と。信州の古い時代の民話で「寝る」と関係のある話しならば、三年寝太郎だ、寝太郎といえば、でいだらぼっち、だ。でいだらぼっち、といえば、八ヶ岳だし、山の神だし……繋がってきた。
- 八ヶ岳美術館で「芳野満彦山岳画展」開催中!(6月29日までだ急げ!) おぉ、我がヒーロー、芳野満彦だ! 彼がいなければ自分は山なんかやらなかったし、山小屋でバイトすることもなかった、岩登りもやらなかったし、まして、本を好きになることもなかっただろう。芳野氏は、新田次郎の山岳小説『栄光の岩壁』の主人公のモデルだった。芳野氏の登山の始まりは、戦後すぐ、八ヶ岳での遭難で両足先を切断したことから始まった、そこから不屈の精神で山に入り込み、日本人で最初にヨーロッパアルプスのマッターホルン北壁を登ってしまった。足先がないのに、だ。こんなスゴイ人が他にいるだろうか? もっと評価されていい人だと思う。ちなみに、彼の山岳画はすばらしいに尽きる。
- 八ヶ岳、それはすべての始まりかもしれない。なぜ八ヶ岳が始まりなのかといえば、縄文の前の時代には富士山よりも八ヶ岳に高い成層火山があったからだ。古阿弥陀岳といって、赤岳と現阿弥陀岳の南側に、標高3300mほどのドデカイ山があった。それが爆裂噴火して、吹き飛んでしまって、今は跡形もない。山体崩壊した山塊は南方はるか韮崎まで流れていったのだ。サッカーの中田を生んだ韮崎周辺は、八ヶ岳大崩壊の山体崩壊の押し出し部分なのである……
- まだまだあるのだが……追記予定……
2006年06月18日
2006年06月14日
岳沢ヒュッテ・営業・夏山・2006年
最近、検索エンジンで「岳沢ヒュッテ」でいらっしゃるお客さんが多いので、最新情報を追加。
*転記者註:以下の情報は、平成18年5月11日現在のものであり、最新のものではないかもしれません。最新の情報は穂高岳・岳沢ヒュッテにて確認してみてください。また、夏山情報に関しても、雑誌等でご確認ください。必要ならば上高地の登山案内所、地元松本市の観光課・企業課などに、電話で直接確認されたほうがよいと思います。
登山は自己責任ですので、当サイトの情報にて事故などが起こっても責任は負えませんので、ご了解ください。
(古い話しで恐縮ですが、学生の時は、夏山合宿登山に行く一ヶ月前に、現地の識者・山小屋の方などにお手紙出して、登山情報を照会してましたよ……、もちろん切手貼った返信用封筒入れて。それぐらい慎重にやっていたんだけどなー)
穂高岳・岳沢ヒュッテ営業中止のお知らせ(抜粋)
営業再開に向けて、去る5月9日に現地を確認しましたところ、小屋のある位置は未だ深い積雪で確認はできませんでしたが、周辺には小屋の屋根や備品が、破断して散乱していることから、小屋の損壊状況は、甚だ甚大であり、ほぼ利用不可能である事が判りました。誠に残念な結果ではありますが、ここに改めて、本年度休業のお知らせを致します。
[2006-05-02]
雪が多すぎてGW営業を延期。そして、4月17日、上高地のヘリポートで、小屋主の上条岳人さんが亡くなった。世話になった人は多いはず。古い時代ですが、自分の場合は、岳沢ベースの岩場のルートについて教えてもらいました。ご冥福お祈り申し上げます。
http://menu.cnc.ne.jp/config/VI001_03.php?teiko_id=8663&cat_id=3&top_flg=0
[ 2006/04/18 ]
十七日午前十時二十五分ごろ、長野県松本市安曇の上高地玄文沢ヘリポートで、北アルプス・岳沢の山小屋「岳沢(だけさわ)ヒュッテ」経営者の上条岳人(たけと)さん(69)...
2006年06月04日
230km
5月合計は230km。6月は富士登山競走に向けて実戦トレだなー。
5月30日 だったと思うけど、16km
黒目川上流+ いつもの堀之内坂2+市場坂4
6月4日(土)に行われたランニングの会の「石神井川遡上ランニング」に参加できず残念。歯の治療後で激しい運動ができないのと、仕事のため。「川ラン」は今後の目標にしているので、楽しみだったのけど、仕方がない。
歯のほうはなんとでもなるのだろうけど、仕事は後回しにできず。とはいえ、納期仕事が終わらないというのではなくて、今後の仕事のために必要な知識を仕入れたり、それを技術として使うためのトレーニング時間が、通常の仕事の時間とは別に確保する必要があったので。