2007年8月中旬、千葉東方沖の群発地震

2007年8月中旬、千葉東方沖の群発地震(震央は内陸の茂原のほうまで広がっている帯域)がおきた。
実家が千葉なもんで、少し心配になった。

ネットを調べたら、10年以下の短い周期で群発が起こっている場所だった。
過去の被害地震で大きなものは1987年、千葉県では住宅の屋根瓦がたくさん割れ、ブロック塀が倒れ、液状化現象も起こった。そのとき自分は千葉に電話して安否確認したような覚えがある。
群発地震の起こっている場所で、過去に、巨大地震・震災級地震は起こっていない(記録が残っている人間の歴史的時間枠では)。

活断層の浅い部分での直下型地震ではないようなので、プレートに関係する地震。
プレート面がズルズルとよく滑る場所らしいが、プレートの接着面で起こっているのか、上のプレートの内部なのか、判然としない(両方なのかもしれない)。
というか、この千葉の下というのは、三つのプレートが複雑に交差、陥入している。
この場所は、フォッサマグナの東縁(柏崎・直江津-千葉)だったりする。この下がどうなってるのか、3Dモデルでも見せてもらわないとよくわからない。
震央の内陸側、茂原付近は、天然ガスが田んぼからブクブクと沸いてくる場所。ちょっと変わったところだと思う。そこから北西へと線を延ばすと、東京湾北東の海岸線と繋がり、その下には、東京湾の北側海底を通る断層がある。それをさらに伸ばしていくと、荒川になる。荒川沿いには断層があり、さらに関東北の山を越えていけば、柏崎に通じる。7月に起こった新潟県中越沖地震と何か関係があるのだろうか、などと、私のような素人は思ってしまうのだけど、さすがにそれはないだろう。

最近の日本は地震が多くなっている(地震の活動期、ということらしい)。
日本の場合、地震はどこでも起こりうるし、地震そのものを防ぐことはできないけれど、被害を最小限に食い止めることはできるだろう。
住宅の耐震補強は重要だけど、お金もかかるし、そんな余裕がないことも多い。そういう場合は、半年に一回、命を失わないようにする自主防災訓練をやるといいと思う。家族がいる人は、そういう日を決めて(たとえば9月1日とか)、会議を持ち、情報やモノを共有すればいい。
会社でも最近は防災訓練をしっかりやっているはずだ。会社が都心の場合は、帰宅ルートを実際に歩いてみるとか(これについては、正月にやりました)。

それにしても、関東地方、首都圏で、今後、巨大地震は起こるのだろうか。
備えあれば憂いなし、はわかっているけれど、どの程度心配しておけばいいのか。

関東で巨大地震が起こる可能性については諸説あるけれど、どれも歯切れが悪い(当然といえば当然で、そんな簡単に予知できないから困っている)。
それでも、科学は日々進歩し、地震に関する研究も進展している、と思いたい(でなきゃ、科学じゃない)。

地震関係の研究機関は複雑で、行政も絡んで、どうもよくわからない。それでも、学者個人が知り得た知見などをネットで積極的に公開している場合がある。科学者としての使命、科学的な立場での発言、公開情報の多さと丁寧さは、学者の出来の指標になると思う。そういう学者の出している情報は信憑性があるだろうし、たくさん研究して欲しい、もっと予算をつけてあげてください、と思う(日本の学者の情報公開度は低すぎると思っている)。

いろいろ見て、信用できそうだな、と思ったテクストは、
「関東地震の再来周期」。
詳細については、少し専門的だけれど「首都圏直下型地震の危険性の検証-本当に危険は迫っているのか?(PDF)」がある。

現実として起こっている地震や火山の現象から、仮定されたプレートテクトニクスを見直して、詳細に理解しよう、新たなモデルを作り直そう、そのために新しい概念を導入していこう、という立場がいいと思う。地下のことについては、どんな常識も、まだまだ覆るのだと思う。そうでなければ、地震予知はできないと思う。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>