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2006年10月28日

日本図書コード(Cコード)を分解する正規表現(CGIで使う)

書誌データベースで、Cコードで検索する必要が出てきたので、
コードを分解する正規表現を考えてみた。

if ($CCode =~ /(C)(\d)(\d)(\d{2})/){
$a = $2;
$b = $3;
$c = $4;
}

あとは、$a、$b、$cのそれぞれの数字を、販売対象、発行形態、内容などの日本語に置き換える。

Posted by gont at 03:42 | Comments (0) | TrackBack

2006年10月27日

必修科目の履修漏れ問題で思い出したこと-「地学」をやらない高校だった

 はるか昔の話し。高校に地学の授業がなくて、つまらなかった。それが原因とは言わないが、後の人生に影響を与えたのは事実。

 中学のときに流星観測をやっていた天文少年は、高校に入って、『地学』の授業が数時間しかないことに驚いた。えぇ? 地学ないの? 学ぶなら地学しかないと思っていたので……担任に聞いたところ「はぁー地学? 物理や化学があるでしょ、受験を考えたら? 履修するならそういう選択肢しかないでしょ、とりたいという生徒もほとんどいないんだよ。それに地学を専門に担当できる先生もいない。生物の先生が数時間は授業を行う予定になっているから、授業がないわけじゃない。この高校ではそういうふうになってるんだから」。そんな言葉だった。想定問答集が手元にあるのか? そういう疑問を持つ生徒がいると想定して、予め答えを用意しておいて答えたような、そんな口調。しばらくその先生の顔を見ていたような気がする。そのほかに質問は? と言われて、黙して引き下がる。そうか、地学なんて誰も興味ないんだ、受験に関係ないことは意味がないんだな……。当時、地学は必修科目ではなかったのかもしれない。でも、もしその高校で地学が授業で行われていないと予め知っていたら……。

 確かに、地学よりも物理学であり、化学だ、天文学だったら数学だ。そんなこたぁわかってんだけどな。岩波新書の『物理学はいかに創られたか-初期の観念から相対性理論及び量子論への思想の発展』の上・下ぐらいは読んでいた。この教師の言い分は妥当なんだけど、言い方がものすご〜く気に入らなかった。「東大でも行ける頭で言うならわかるが、その成績で、授業に文句言うわけ?」みたいな軽蔑の眼差しだったので。その教師のせいにするつもりはないのだけど、高校では何も学べないんだなぁ、単なる受験予備校なんだな、と思って幻滅してしまった。

 これだけ火山があり地震があり地面に左右される国だというのに、地学が必要がないとはこれいかに、と思ったのだけど、土地は私有地なのであって実業・経済の対象であり、科学の対象足り得ない、ということなのかもしれない。個人が地面について知ることは御法度というか禁忌な雰囲気を今でも感じる。また、天や地を学んだところで人間の力が及ぶわけでもない、何か問題があったとしても人智を越えた存在なのだから、まさに杞憂だ、無意味だ、と。

 地学は勝手に勉強することにした。実際に行われた地学の授業やテストは、まったくやる気が失せていた。担任の教師は「いろいろと言っていたのに、こんな点数?」だった。自分の生徒に手をつけて後で結婚した古文の教師から学んだことは「古文は本当にエロイな」と「皮肉」だった。今から思えば、成績の悪い生徒をもった教師は皮肉の一つでも言いたくなるだろうし、「なんでオマエはどうでもいいことにこだわってるわけ? 意味ないよ、そんなことは。答えは出ている」と言いたかったのだろう。

 高校の勉強なんて適当にやっておいて大学に行ってからやりゃいいじゃん好きなこと、というのは圧倒的に正しいのだけど……星のシンチレーションが網膜に焼き付いた者に、そんな戯れ言は通じないのである。

 浪人のときに、火山の近くの山小屋でバイトしたのも、そういう意固地な精神からきている。ちょうど、自分のなかの重い思いが、自らのなかに堆積して深く沈み込み、それが逆に、隆起してきて行動を起こすようなものだ。地学で言えば「地向斜」という概念。そんなのフロイトに言わせれば複合観念だってことだけど、自らの心を表すモデルは当時、地学的な言葉だけだった。その山はいろんなことを教えてくれた。たとえば、そんな屈託は、この山の空に比べりゃどうでもいいことじゃないか、高村光太郎もそう言っただろ、とか。

 こだわっていたにも関わらず、自分の地学はモノにはならなかったし、地学の「地向斜」という概念はプレートテクトニクスの時代にはすぐに廃れた。当時、日本列島誕生の理由や古東京湾の底が擂り鉢状になっている理由を、地向斜という「堆積の自重で沈み込み」と説明されていたのだけど、そのような学説は否定された。

 どこでも学ぶことはできる。どこであろうとも、何事かは行えるし、必要であればそれは自らのなかに現象として起こる、ということだった。自分にとっては、沈み込みや隆起、堆積と褶曲と造山、そうした大地の生成と精神のそれの相同について、あれこれと考えた。ミルチャ・エリアーデやユングからも「大地の詩学」は輸入され、宮沢賢治にもガイドしてもらった。銀河鉄道で旅をし岩手山を昼夜に登る一方で、人類の精神史の基底部に降りていこうとした宮沢賢治は、上野の国柱会館で未曾有宇の大地を持ち上げようと夢想していた。しかし、ゲルマンの暗い血という観念と同じく、仮想としての集合的無意識が意識化された瞬間に全体主義へと通じる坑道を開くことを知れば、すみやかに地上へと戻らなければならない。

 高校の時の「精神の地向斜」はわずかに隆起し「大地の詩学」のミニ・ドームをせり上げた。今は休火山だけどプレートの動き次第でまた噴火することもあると思う。

*地向斜
新・地震学セミナーからの学び 36 地向斜造山理論

*地学不要の風潮は止まらない。「月刊天文」(地人書館)が休刊する
「2007年1月号からしばらくの期間、『月刊天文』は休刊いたします」

http://www.chijinshokan.co.jp/latest/gt_latest.html

Posted by gont at 19:41 | Comments (0) | TrackBack

2006年10月21日

異常終了したソフトウェアは

終了した時点で「す、すまん」という小さなウィンドウを出したほうがいいと思う。
そうすれば「あぁああああああっっっっっっ!!!」という言葉が
「あぁっ!」程度に抑えられるから。
異常の原因をソフトウェアの企業にネット経由で送りますか?
などという機能は後でいいのだった。。
つか、バージョンが12になっても、まだ、
このまま作業を続けると落ちるとか、ソフトウェアの機能として
予期できないのかなぁ、と思ったりする。
昔に比べれば落ちなくなったとはいえ……

というような文句を言いつつ、先週今週来週と、
自身には異常終了がないように注意しながら突貫仕事は続くのである。

Posted by gont at 16:54 | Comments (0) | TrackBack

2006年10月18日

Webで使う特殊文字-ローマ数字(機種依存文字[特殊文字・NEC特殊文字・IBM拡張文字])

今さらな気もしますがせっかくですので、お一つどうぞ(お茶うけ風・ローカル蔵出し

ローマ数字小1:ⅰ
ローマ数字小2:ⅱ
ローマ数字小3:ⅲ
ローマ数字小4: ⅳ
ローマ数字小5:ⅴ
ローマ数字小6:ⅵ
ローマ数字小7:ⅶ
ローマ数字小8:ⅷ
ローマ数字小9:ⅸ
ローマ数字小10:ⅹ
ローマ数字大1:Ⅰ
ローマ数字大2:Ⅱ
ローマ数字大3:Ⅲ
ローマ数字大4:Ⅳ
ローマ数字大5:Ⅴ
ローマ数字大6:Ⅵ
ローマ数字大7:Ⅶ
ローマ数字大8:Ⅷ
ローマ数字大9:Ⅸ
ローマ数字大10:Ⅹ

Posted by gont at 12:38

2006年10月13日

2006年秋冬・核武装コレクションー北朝鮮核実験問題

忙しいとか言いながら、知り合いに宛てたメールを改稿してコピペ。
核実験の報を上京時に知った友人は「東京は危険だ」と瞬時に思ったそうです。
その友人宛てに送ったメールです。

[追記2006年11月1日]
六カ国協議に復帰予定として、
北朝鮮-米との二国間協議、中国を含めた三国間協議が行われた。

米の、中間選挙に向けたサービスだ。

この間、追加の核実験は行われていない。
大国の政治の「奇妙な道具」として、自らの利用価値を知っている北朝鮮は、
中国とも米とも裏で取引をしながら、
たまに危機を煽りながら、何も解決するつもりなどないのだ。
六カ国協議への復帰は長引き、その間に緊張もあるだろうが、
結局、何も進展することはない。常に元に戻るように設定されている。

この馬鹿らしい構図は平和といえるかどうか。
ただ、北朝鮮内では、人間が、次々に死んでいるという事実だけが積み重なる。
そして、国家体制の緩慢な死が進められるのだろう。

------------
[2006年10月13日]

送ったのは10月11日、
10月13日、改稿してあります。
#部分は、後から自分のツッコミです。
長いので、眉に唾をつけて適当に読んでください。

なお、憶測や電波系陰謀論というのは、趣味としては好きですが、
現実としてそれをもとに行動するということはありませんです。
また、以下は推測にすぎません、あとはご自身で、自己責任で判断してください。
------------

At 2006.10.10, P wrote:
>昨日は東京で核実験の報を。
>「ここは危険だ」

走って帰ってきたら核実験ですかそうですか・・・まだ頭がぼんやりしてますし、
仕事モードで暴走気味なんですが、考えないわけにもいかないので
いろいろと考えてみました。

今秋・今冬のミサイル予報、2006年10月最初の核実験版、です。
長いので、眉に唾をつけて適当に読んでください。

しばらく核実験やミサイル発射は続くでしょう。ミサイルは北朝鮮領海内にしか落としません。

#06.10.13
北朝鮮はこれ以上核実験を行わず、水面下の交渉だけでいく可能性もあるでしょうが、経済制裁が続けば、やらざるをえなくなり、このあたりのさじ加減は難しいことでしょう。

北朝鮮の目的ははっきりとしていて、「金正日体制の護持と国際的承認をアメリカとの直接対話によって保障させること」にありますから、それが現実になるまでは、妥協せず、何度でも繰り返しパフォーマンスを行うでしょう。まだペイロードに核を搭載できるほど小型化もできていない、爆縮も不完全なようだし、開発を急ぎ、実験も行われるでしょう。

#06.10.13
核実験はインド・パキスタン並の成功には至っておらず失敗だったという報道が多くなってきました。
しかし脅威は減じていないのは事実でしょう。
国際社会は核実験を失敗にしておくことで、北朝鮮にも、国際社会側にも逃げ道を確保しているように見えます。

ミサイルを外国に撃ち込むことはまだありえないでしょう。あるとしたら、体制の崩壊が決定的となり「死なばもろとも」の状態のときです。核は攻撃のために使うのではなく、防御と抑止のために使うハリボテというのが、一般的な核武装の意味だからです。
北朝鮮は核というワイルドカードで、マネーロンダリングや独裁体制という「犯罪」でさえも、国際社会のなかで認知させようとしているわけです。そのカードは、使い切ってしまえば、それでおしまいです。なぜなら、ほんとうに撃ってしまえば戦争ですから、武力行使を北朝鮮が最初に行う直前に、あるいはその瞬間に、米軍が動きます。朝鮮半島北部の主要基地、都市はすべて破壊されるからです。北朝鮮側も、核の扱いについて先制攻撃はしないと、妙にしおらしいことを表明しています。これは核兵器を持つ国家の最低限のルールは守ってやるから認めろ、という横柄なサインです。

北朝鮮からの先制攻撃は悪いのシナリオの一つです。もう一つの悪いシナリオは、アメリカの先制攻撃ですが、崩壊する北朝鮮が本当に撃ってこないかぎり、アメリカのほうから攻撃をするということもない、というのが一般的な見方です。

理由その1
・イラク、イランの中東問題で手一杯です。三正面作戦なんていくらアメリカでもできません。米軍は韓国から引き揚げを開始している最中なのです。やる気が少しあるのは、B-2爆撃機の限定空爆かトライデント潜水艦のミサイル攻撃だけです。
理由その2
・北朝鮮には資源がないし、土地を奪っても何のメリットもない。
理由その3
・今はまだ中国と決定的な衝突になる火種を作りたくない
理由その4
半島全部、中国、日本を巻き込みますので、国際的な金融不安、株価暴落が連鎖的に起こり世界的な経済パニックが起こります。アメリカ国債を大量に保有しアメリカの経済を支えている面さえある日本が経済的に疲弊した場合、アメリカも大打撃を受けますから、アメリカとしても、武力行使だけは避けたいと思っています。

こんな感じでアメリカは静観し、この問題はアメリカが解決すべき問題じゃない、国際社会全体が解決すべき問題だ、と逃げます。

一方、国際社会すなわち安保理において、武力行使のオプションを潜ませた制裁決議が通りそうですね。しかし、これは表向き物騒な話しを出して「やるときはやるぞ」というポーズだけ見せて、北朝鮮に圧力をかけ、同様な核武装をしようとする小国への脅しといえるでしょう。制裁の中身、メインは「経済制裁」です。
北朝鮮にとって、マカオのドル札マネーロンダリング阻止が相当痛かったようで、今回の核実験の直接の動機は、「マカオ止めたな! 実験してやる!」でしたし、「経済制裁を止めれば六カ国協議復帰するぜ」でした。これを上まわる経済制裁を行われることになると、北朝鮮は、困窮の極みに陥ることになります。

今冬行われるこうした「兵糧攻め作戦」、どちらが堪え忍ぶことができるか、それが勝敗の分かれ目になるでしょう。
北朝鮮は実験やミサイル発射を繰り返して脅し、国際社会は兵糧攻め。

国際社会が勝利するとしたら。
北朝鮮が先に疲弊して、六カ国協議に応じるというシナリオです(アメリカも譲歩して、二国間協議かもしれません)。核武装はしない、核は放棄する等の国際的な取り決めを遵守する、という方向で決着するのが、国際社会側の最終目的です。そのかわり、金正日体制については、人権上問題のない体制としてなら容認するという取引になるでしょう。
しかし、そこで不測の事態も起こり得ます。金正日体制の転覆を狙う軍部クーデターが起こる可能性もありますし(その場合は、核をちらつかせて南進するので、半島内戦状態で、中国や露西亜も介入し、極めて危険ではあります。北朝鮮軍が掃討されるにせよ、山岳地帯でのゲリラ戦が十年ぐらいは続くかもしれません)、協議中は緊張状態が続くでしょう。

北朝鮮側の勝利も短期的にはあるかもしれません。
というのは、北朝鮮は、「兵糧攻め作戦」を想定して敢えて実験を行ったからです。そのぐらいの覚悟はできている、つまり、死ぬのを覚悟して仕掛けている、ということです。「北朝鮮が崩壊すれば、(核を使っても使わなくても)世界中がパニックに陥るぞ」という脅しを利用して、食糧も調達して、生き延びようとする。そして、目的を達成するまで、小さなカードを何度でも切ってくるでしょう。期間は、共和党ブッシュ政権が終わるまで、です。そうすれば対話路線へとシフト可能になるかもしれない、北朝鮮はそう考えて、持久戦のつもりで戦術を練っていると思われます。

この間、特に危険だと思えるのは、テロ攻撃です。北朝鮮の諜報・工作活動員は世界中にいますし、反米のネットワークを介して、テロが活発になることも考えられます。そうなると、火もとである極東に一時的に軸足を移すか、早期に話し合いで解決するしかない、という結論になります。アメリカがユダヤ人のイスラエルのある中東から離れることはありませんので、話し合いで解決、つまり、北朝鮮の勝利だ、ということです。

日本においても北朝鮮絡みの工作員のテロは準備されているのだろうと思います。しかし、それが起これば、資金源である日本経済が混乱するので自分たちの首を絞めることになりかねないので、そのようなオプションは最終的なものです。日本がアメリカにモノ申すことは難しいので、日本をテコにアメリカを動かす作戦はなく、もっぱら、経済封鎖を解くための脅し作戦かと思います。

北朝鮮にも勝機はあるように思えますが、最終的には、国際社会は北朝鮮の勝利を認めることはできない、と結論は出ています。北朝鮮が核の脅しで国際社会に認められたとなれば、他の弱小国が核武装へと急速に走り出してしまうことになります。核拡散です。核さえ持っていれば、大国の横暴に隷属しなくて済む! だからです。しかも、核がテログループに流れたら、世界はまさに恐怖に支配されます。冷戦の核の恐怖を超えた恐怖に支配された世紀になってしまいます。そういうわけで、国際社会としては、なんとしてでも北朝鮮に核を放棄させるために、動くことでしょう。

北朝鮮に核を放棄させることができるのは、中国とアメリカです。
中国も最近はオリンピックもあれば経済も大きくなり、国際社会の一員としてやっていかないとマズイと思っておりますので、北朝鮮から離れようとしていますが、国際社会からの中国への要求のハードルはもう少し高いものとなります。「中国は北朝鮮問題に匙を投げないで解決してくれ、さもなければ……」ということです。中国が仲介し、アメリカが譲歩し、北朝鮮の要求を一部呑むかたちで、協議にも応じる、というところに落ち着く、というのが落としどころとしては大人です。
アメリカは若干の譲歩を余儀なくされますが、少なくとも、国際社会と協調してうまくまとめた、という評価には繋がります。アメリカが強硬で応じずに決裂した場合、戦争状態に陥る可能性が高いので、その場合は、すべてが失敗、ということになりかねません。
中国とアメリカの動き次第で決まるでしょう。

では、東京にミサイルが飛んでくる日はあるのか、その条件を考えてみます。

制裁が続き、アメリカが譲歩せず、かつ、中国が仲介せず、北朝鮮の今までと違った示威行動としての核実験(どのようなものかはわかりませんが、最終カード)があったとき、これが戦争のサイン、すなわち、東京にも飛んでくる可能性がある、となるでしょう。
可能性としては、兵糧攻めがいいかげん進んだ頃ですから、厳しい冬を越えてもはや限界に近いと感じる、2007年3月ぐらいじゃないでしょうか。
核は積んでないでしょう。また精度が悪いので、どこに落ちるかわかりません。そして、撃たれたら最後、米による北朝鮮空爆、日本は半島戦争の混乱に巻き込まれ、経済は大きく落ち込み、大変な目に遭うでしょう。もしかしたら、戦後からやり直すことになるかも。

次に、ほんとうに戦争が起こる可能性はあるのか、を考えてみます。

アメリカからの先制攻撃がない理由その1、でも書きましたが、韓国から米軍が引き揚げている理由は、北朝鮮崩壊と暴発、半島戦争が近いことを匂わせます。アメリカにとっては、これ以上、陸戦で米軍兵士を失えば、政権は維持できないからです。さらに、安部首相の訪中・訪韓のタイミングが良すぎます。これは、戦時下における何らかの取り決めをしてきたと見たほうがいいでしょう。そうでなければ、あれだけ極東強硬派・ナショナリストの安部氏が訪中・訪韓して村山談話を踏襲するなどと表明するはずがないからです。北朝鮮の核実験の日程も最初から知らされていて、すべての同期をとって行動している(じつは金正日さえ、こうした動きに同期して悪役としての役割を果たしているかもしれない)、と考えたほうがいいでしょう。いくつかのサインは出ているとは思うのですが、切迫してきているのは事実のようです。

その逆のサインもあります、今のところ米軍艦船がほとんど動いていない、ブッシュもラムズフェルドもチェイニーもライスも、やりたくないなぁ、だからです。どうしてもやるの? 極東めんどうだなぁ、でも、やるならやるよ、って感じですね。
直近の株価や外資の動きを見れば、戦争が今すぐ起こるとはとても思えません。そういう情報は市場に敏感に表れるでしょう。
また、今回、北朝鮮は、実験に関して、なんら要求を出してきていません。ただ実験をやった、しかも軍ではなく、科学院とかいうところでやった、という発表に留めています。国際社会の制裁があっても、韓国や中国から極秘裏に食糧さえ調達できるならば、国際社会からの要求は無視して、ただ実験を繰り返すのみで、まったく進展せずにそのまま数年過ぎることもあるでしょう。黙っていた中国が強力に介入して、金正日体制を崩壊させる(暗殺)ということもありうるでしょう。アメリカがやる可能性もあります。また、核実験が何度やっても成功せず、ミサイルもまともに飛ばず、外部へ出ることなく北朝鮮が自壊することもあるでしょう。

ただ、もし、長距離弾道核ミサイルが完成したら(米に届くテポドンX)、もはや誰も手出しはできないわけですから、核実験の推移を見つつ、成功が続くようであれば、米が重い腰を上げて叩き、中露日もこれを支援せざるを得ないでしょう。

では、日本はどうするのか。
今回、アメリカから日本に、新たな課題が突きつけられている可能性があります。
極東の軍事バランスが崩れるのを防ぐために、米軍の代わりに、自衛隊がフロントに出される、ということです。残念ながら、能動的ではなく、受動的にアメリカに動かされます。米軍でやる気が少しあるのは、B-2爆撃機やトライデント潜水艦だと書きましたが、ようするに最先端の飛び道具しか出さない。戦争できない日本の法を早急にどのように変えていくか、アメリカの課題はそこにあるでしょう。それは兵器を売るためのビジネスでもあるのです。
北朝鮮を温存させて日本に兵器を売り、今度は少し戦争状態に陥らせて日本を脅して法改正させて、最終的には自衛隊を軍として半島に展開させる、そんなシナリオかもしれません。実際に隣国で戦争が起こってしまったら、その恐怖感から、あらゆる法解釈のオプションが出てくるでしょうし、国民にも同調圧力が生まれ、今まで通らなかったことが瞬時に通り、アメリカからの要求はさらに強くなるでしょう。
なぜ自衛隊が出なければならないのか。韓国軍は地続きの国境で同民族と戦うことになり大変な混乱となります、当然ながらアメリカのコントロールは効かない。かといって、中国軍やロシア軍が半島に出てもらうわけにはいかない。北朝鮮の歴史を考えれば、北朝鮮のためにたくさんの兵士の血を流した中国は北朝鮮を叩くのはためらわれるでしょう。ロシアは相変わらず不気味です。

#06.10.13
MDの早期配備、テロ特措法延長・恒久化、その他自衛隊の動きを縛っていた法の改正が矢継ぎ早で行われています。
また10月16日以降、米のライス国務長官が訪日するそうです。

安倍政権はどのようにこの難局を乗り切るでしょうか。法改正・戦争反対運動のなかでいくつかの法案を通した後に交代になるとしたら、次は麻生ローゼン閣下でしょうか。
というわけで、きな臭い話しでした。ではでは。

#06.10.13
北朝鮮の核実験が大変な事態だということに(つまり冷戦の崩壊と同程度に)気付いていない政治家もたくさんいるようですが。日本ではすでに核武装論なども出てきて、安倍首相は即座に非核三原則を謳い直しました。誰に向かって言ったかというと、これはアメリカですね。MDは予約しましたから必ず買いますから、と。拉致被害者救出のために金正日政権を倒すという方向で、法改正、戦争できる国にしていくしかないでしょう。拉致被害者救出は必要だと思います。でも半島で戦争はして欲しくない。
法改正反対、戦争反対運動はどの程度の規模になるかわかりませんが、しかし、政府案に抗しきれない部分もあるでしょう。今までなら中国や韓国では日本の法改正の動きへの反対運動が起こったでしょうが、もしかしたら今回は、さまざまな理由で反対しないかもしれません。米軍の支配下にある管理された日本軍であれば許すという方向で手打ちする可能性もあります。もともと反日のスタンスというのは国内の不満のガス抜き装置で国内求心力を高める第三項排除=スケープゴートですから、不満の投射先を北朝鮮にした場合は、反日は薄れます。そうなると、日本国内での反日のスタンス(基本的に親中反日のレフトな陣営)にはエネルギーが備給されにくく、反対運動もあまり盛り上がらない可能性もあります。
今後大きくなっていく運動とその対立の軸というのは、「日本独自核武装論・独立独歩の日本」VS「米の核の傘の下にある日米安保の日本」です。
安倍政権は「戦争のできる国」または「アメリカ都合で代理戦争を引き受ける国」へと変貌させていこうとしますが、それには困難が伴うでしょう。安倍政権はそうした役割をこなしたあとは、倒れる可能性があります。さすがに憲法改正は難しいでしょうから、法の強引な解釈のなかでやっていくでしょう。安倍氏は、現況の法の枠内でも、北朝鮮のピンポイント攻撃は可能だし、限定核さえ使用可能だと言ってますから。ただし、北朝鮮からほんとうにミサイルが飛んで来てしまったら、そのときは何もかもが変わってしまうでしょう。

Posted by gont at 18:54 | Comments (0) | TrackBack

現在、多忙につき

しばらくブログ更新が滞ります。自宅事務室に「出張」しているような感じで、寝て起きて仕事寝て起きて仕事の繰り返し以外何もありません。仕事関係のみなさま、若干遅れ気味ではありますが、順番に作業しております、連絡も滞り気味にもなりますが、いましばらくお待ちくださいm(__)m

先週、山岳耐久レースに出ました。山道をヘッドランプ付けて走って14時間50分。昨年は19時間かかってますのでタイムは大幅に短縮できました。でも、今週はまったく走れず、おそらく来週も走るどころではないでしょう。仕事も耐久レース以上にこなさないといけません! 本気で鍛えている私はローコスト・アジアなどには決して負けないのです!?(なんか間違ってるなー(^^ゞ  現在、脳内でRunしているのは、仕事のプログラムなのでして、並列処理は難しい……。がんばります、ではでは!

Posted by gont at 16:58 | Comments (0) | TrackBack

2006年10月10日

「秋の核武装祭」実行委員会

 叩き潰すための前夜祭のシナリオは、叩きつぶされる側も交じえて、事前に練られていたように思える。前夜祭の日程詳細はかなり以前から確定していて、そのための棒読みアナウンスも最初から用意されていたのではないだろうか。この祭りを仕切る 「秋の核武装祭」実行委員会が存在するかはわからないけれど。

 安倍首相の訪中・訪韓のタイミングやそれを受けての米露の動きすべて、なんらかの同期がとられているように思える。このタイミングの良さはなんであろうか。中間選挙前に、煮詰まって進展しない中東とは別の「テロとの戦い」を演出しようというアメリカが実行委員長役として祭りをリードしているようにも思える。祭りのオープニング・セレモニーを仕掛けた将軍は、実行委員長とは表向き直接対話はないのだが、裏では綿密な連絡をとっているようにさえ思える。ちなみに、核実験の知らせを聞いたのが12時だったという久間防衛庁長官が、知らないふりをする名優なのか、それとも、実行委員メンバーでなかったのかは、よくわからない。国内でも国外でも曖昧戦略に磨きをかける安倍首相は、今回の「秋の核武装祭」実行委員にふさわしい活躍ぶりだ。現行憲法下の解釈のもとで自衛戦争と先制攻撃を仕掛けるオプション、アメリカの先制攻撃論を支援するオプション、拉致被害者救出には北朝鮮金正日独裁政権を武力でもって倒すしかない、という論立ての準備が整ってきた。とはいえ国内の求心力を高めることに成功したとはいえず、どちらかというと、不安を増長させただけという気もする。テロと戦争プロパガンダの劇薬に慣れているアメリカ国民と違って、ホントウの戦争に関しては、日本はナイーブなのだ。

 インド、パキスタン、北朝鮮。冷戦崩壊後、アジアでの核武装の流れは止まらない。イランもしずしずと進めるだろう。核は拡散し続ける。アフガニスタンの攻撃に参画しなければパキスタンを石器時代に戻してやると宣ったアメリカによれば、アメリカ企業を参画させているインドの核は善で、カーン博士のいるパキスタンの核は悪であり、もちろんイランも北朝鮮の核も悪だ。ロシアや中国の核について話題にもならないのは、その核が表向き条約等で使用されないよう管理されているからだけど、実際はそんなわけはなく、あちこちに流出している、だから北朝鮮でも核武装ができたともいえる。

 北朝鮮含め核武装は当然だなどと擁護するつもりはなくその反対なのだが、それが実現されるためには、世界全体が同期して核武装を解いていかなければならない。
 米、英、仏、露、中の五カ国のみが核兵器を保有するというNPT(核不拡散条約)が効力を発揮するのは、五カ国の核軍縮の義務という前提があるからだ。軍縮がまともに行われず前提条件が崩れたら既存の核保有国が圧倒的有利となり、「そんな横暴な話しがあるか、それなら自衛のため核武装する」となるのは当然だろう。あらゆる核兵器の実験的爆発(大気圏内、宇宙空間、水中及び地下での核爆発実験含む)及びその他の核爆発を禁止したCTBT(包括的核実験禁止条約、Comprehensive Nuclear Test Ban Treaty)に署名はしたが批准を拒むアメリカは、臨界前核実験はCTBTには違反していないという自己都合解釈で実験を繰り返す。結局、「オレらは核を絶対に手放さないけど、おまえらの核は禁止な」などというジャイアンみたいな姿勢で他国の核武装抑止、核拡散が防止できるかってーの、というわけだ。しかも、大国に逆らえば無条件にイラクのようにボコボコにされるとしたら、なおさら核武装を急ぐ国もあるだろう。
 核がないのでナイフ一本でテロを起こした「追い詰められた人たち」もいれば、核武装で世界を脅して生き延びようという「追い詰められた国家」もある(正確に言えば、そのような立場にいる人を利用する悪しき人間がいる)。追い詰められれば自らの命と引き替えに世界を災禍に陥れようとする「追い詰められた人や国家」に対してどう対処するか。アフガンでも使われたバンカーバスターに限定核をつけて、B2爆撃機で空爆、朝鮮半島北部を石器時代に戻してやれば、その脅威に負けて、テロ国家なりテロネットワークは恐怖して、テロを止めるのか。トライデント級潜水艦からミサイルでも撃てばテロは沈黙するのか。沈黙するわけがない。逆だ。テロは拡散し、核も拡散する。世界最強の軍事力を持ちながら核によるテロに脅えるアメリカがモグラ叩きのようにあちこち叩けば叩くほどテロも核も広がり恐怖が膨れ上がっている。またテロを利用することで政治的求心力を高めていくことが常態化すれば、テロを常に生みだし支援することさえ行うだろう。北朝鮮やイランという国は、非難はされるが、結局は温存されるワイルドカードの役目をしていて、北朝鮮自身がその役どころを理解して振る舞っている。今回の核実験がまるで、「秋の核武装祭」実行委員会の出し物に思えるのは、そうした同期がうまく行きすぎているからだ。

 テロや核武装の意志をいかに防ぐか。太陽政策は失敗だったとして、では、北風政策ではどうなるか。北風政策を現実にしたアフガンやイラクを見ればわかるだろう。混乱は治まらず、テロの温床が広がるだけだ。テロを止める最終的な決着方法は、その国家国民すべてを消し去る、虐殺するという方向に行くだろう。相手の存在を消し去るしか、テロを止めることはできないのだが、そんなことは不可能だ。不可能なことを敢えてやり続けるのには、別の意図があるからだろう。テロや核が拡散した場合に誰が得をするかといったら、それに対抗する手段を持つ五カ国ではないか、結局、大国の優位性を維持するための戦略でしかない、と思える。そうした大国の優位性保持に追随することが日本の戦略なのだろうが、それはおそらく最善の策ではない。
 それは極東に置かれた日本の特殊性にある。北朝鮮有事が起こったら日本はどうなるのか。北朝鮮へのアメリカの攻撃、北朝鮮軍部クーデター、南進と半島大混乱、ロシアや中国の介入、押し寄せる難民、日本国内でのテロの発生、アメリカの日本への介入、となる。経済に与える影響もはかりしれない。日本国内にあっても日本国民が主権を保持できないような巻き込まれ方をしていくだろう。日米同盟があったとしても、アメリカは、日本をタダでは助けない。日本の選んだ親米戦略は、有事にその真価が問われるが、対中戦略が変わりつつあるアメリカが果たして日本を助けるか。日本が戦後からやり直すことになっても、その責任は日本の国民が負わなければならない。現在勝ち組に見えるアメリカに追従していけばよいという相変わらずの日和見は、現在の最悪の事態は防げるかもしれないが、未来の有事には最善ではない。極東でホントウの戦争など起こるはずがない、と思っている想像力の欠如した日本の政治家がいる一方で、有事を利用して求心力を高めようという政治家、実際に有事を起こして国内問題(主に社会保障や経済の問題)を帳消しにしようという政治家もいる。アメリカ追従路線のかわりに中国に鞍替えしようとする政治家もいる。大国の物理的な力に頼り、ぶら下がって生きるというならば、ぶら下がる相手がアメリカであれ中国であれ、同じことだ。日本は日本独自の在り方を考えなければ冨の多くは刈り取られる。戦後の日本をアメリカが育て、収穫の秋が来たということ、すなわち「ハーベストタイム」であり、北朝鮮は日本の垂れた穂を刈り取る鎌として使われる。

 北朝鮮の核武装という現実をまえに、日本はどうするべきか。六カ国協議のテーブルに北朝鮮を再度引っ張り出す、という小手先の話しでは済まなくなっている。「核には核で対抗」と、日本もまた核武装をすべきなのか。憲法を変え、非核三原則を破棄すべきか。そうすれば、日本国の主権を保持し、尊厳を守れるのか。実際に国内で核武装の気運が高まったとして、現実にそれが可能なのか、を考えた場合、極めて難しい。日本独自路線での核武装など、米露中、東アジアの国の一部は反対する。「北朝鮮や中国が危ないんで、オレんところの核兵器を購入してくれ、ボタンはこっちが持つけどな」というアメリカからの一方的なビジネスのほうが可能性はある、がしかし、ミサイル迎撃システムや牛肉ならまだしも、核兵器となると中国は黙っていないだろう。日本で極秘裏に核兵器の基礎研究・開発が進められているかもしれないが(国策で原発をたくさん作っている理由はそこにあるだろう)、少しでも動きがあれば、盗聴好きなアメリカが嗅ぎつけて日本の勝手を許すはずもない。広島・長崎と二度も核攻撃をされた日本だけが、核の反撃を行う権利を持つ、というロジックもある。もちろん、その攻撃相手は北朝鮮とは限らない。アメリカが潜在的に恐れているのは、アメリカのコントロールが効かない日本の核武装だ。
 現実、北朝鮮の核武装の脅威に一定の効果があるならば、他のアジア各国、中東、アフリカ、南米各国も「核・始めました」戦略をとってくるだろうし、開発はしないけど「核お試しバリューセット一式購入」なんて話しにもなってきて、さらに核が拡散してしまう。イスラエルのように表向きには核保有を言わないけど、実は持っている、という曖昧戦略も出てくる。あっちこっちで緊張感が高まり、その緊張感で疲弊すれば、ミスも起こる。戦争でなくても、核で事故が起こりうる。

 核実験・核武装反対を相手に要求しても、相手が無視したらそれで話しはおしまいで、武力で阻止しても、それがさらに各国の核武装熱を高める悪循環が続く。打つ手があるとすれば、それは、「みんないっせいに核を放棄しましょう」という方法だけだが、それを無視している帝国がある。その帝国もまた平和の脅威であり、テロ国家同様に危険な国だろう。なぜなら、平和への同期を無視するということは、その帝国は「意図的に戦争を望んでいる」ことが明白だからだ。しかし、帝国の軍事力を上まわる軍事力が他国にない以上、帝国の望む限りにおいて戦争は起こり続ける。実際、自分では戦争はしたくないが、誰かに戦争をさせるのが好きな、倒錯した野蛮人はたくさんいる。
 本気で平和を望むならば、本気で平和のための同期をとらなければならないのだが、平和実現のために反平和的手法をとったら本末転倒になる。平和への同期をとる言論的な努力のみが使える道具なのだから、平和はあまりにも遠い。

 アメリカの核の傘の内側で平和憲法を護持するか、同じ場所で憲法の改正のみ行うか、それとも日本独自の核の傘をさすか。どちらであっても、日本のおかれた状況というのは非現実的であり、アメリカにとっては都合のよい現実となっている。「核を落として戦争を終わらせてやったから日本は民主的で平和になった、アメリカの傀儡政権のもとで刃向かわない国、戦争をさせない国にすることができた。すばらしい、これぞ軍事ファシズム国家の民主化モデルだ、イラクでうまくいってないのは、核を落とさなかったからだ」。他国の強大な軍事力を借りて平和憲法を掲げて60年も戦争をしないで済んだ国など、あまりに非現実すぎてあり得ない国家だ。もちろん、日本が戦争をしていないわけではなく、常に戦争の片棒を担いぎつつ、用心棒の給金をアメリカに支払ってきた。これは偽りの平和ともいえる。

 では、偽りの平和を捨てて、真の戦争をとるべきか。
 日本の傘である富士山のてっぺんで、丸腰で平和憲法の白い旗を思いっきり振り続ける、というのは、極めて戯画的で滑稽だし、非現実的な選択といえる。しかし、一方で日本が独自に核武装するのも不可能であり、テロに脅えて何をするか/されるかわからないアメリカ追従でこれからうまくいくとは思えない。結局、日本だけ平和、ということはありえないし、大国の内側だけの平和ゴッコなども続かない。平和はすべてが同期しなければ実現しない。世界平和などというのは超絶的な理想であり、いまだかつて存在しなかった夢なのだから、そのぐらいの気概と覚悟で挑まなければ実現しようもないものだ。武力に対して武力以外の力で戦争を起こすことであり、まさに命懸けであり、実際に血を流し命を落とす戦いになる。なんせ丸腰だし。たとえば『憲法九条を世界遺産に』するのならば、いっそのこと、憲法九条をすべての国の憲法にインストールするぐらいの荒唐無稽な平和同期戦略が必要だろう。戦争しないことを各国に誓わせるためには、力ある国の不当な扱いに抗議する手段としての戦争さえも止めるのだから、前提条件のハードルは限りなく高い。

 他国の軍事力に頼る偽りの平和も、自国の行う真の戦争も、どちらも捨てるという選択肢は、個人の考えとしては有りだろうが、これまでそのような平和国家は存在していないだろう。だが、あちこちでテロがはびこるなかで、戦争をしない国の価値は高まるに違いない。平和であることは、あらゆる価値のなかでもっとも尊く高いものであるからだ。
 現行の日米同盟のもとで憲法の解釈を変えて日本が戦争ができる国になったとしても、あるいは憲法を改正するにしても、あるいは日本が独自にまたはアメリカの戦術内で核武装をするにしても、憲法九条の信じられないような理想については放棄しないで進んでもらいたい、と思う。戦争を心底望んでいるのはごく僅かな国粋主義者と武器商人であり、圧倒的多数の人間はできることなら戦争などしたくないと思っている。いずれ日本人も、心底戦争をしたくなるのかもしれないが、それでもまだ理想は捨てて欲しくはない。理想を捨てた国家や人間は醜い、理想に向けて現実を変えようと努力する国家や人間だけが美しい。

Posted by gont at 15:29 | Comments (0) | TrackBack

2006年10月03日

伊集院光が入院しちゃったよ

伊集院がノドをやられてしまったらしい。TBS深夜ラジオJUNK『伊集院光 深夜の馬鹿力』生放送に穴。
年がら年中、公使に関係なく奇声を発していて、金曜にダイソンの掃除機で越前クラゲを吸い上げるようなイビキをかいていて、そのうち食べ物がノドにひっかかるようになり・・・だそうで。季節の変わり目、気をつけましょう・・・伊集院さん、ミートボールを切除して元気になって復帰してくださいね。。

『伊集院光 深夜の馬鹿力』については、
伊集院光 深夜の馬鹿力@Wiki

ホームページ      http://www.tbs.co.jp/radio/
タイムテーブル    http://www.tbs.co.jp/radio/timetable/
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2006年10月01日

なんだ、再チャレンジって、多重債務者の救済か

 再チャレンジって、多重債務の救済なんですね。ニートやらフリーターの「再チャレンジ支援」はほとんどやるつもりなし、と。これでは、小泉・安倍を支持してきた20代-30代は騙された感が強いでしょう。某所で「サラ金内閣」などと言われているようですが、サラ金改革はできるのでしょうか。それとも、払えないなら腎臓などの臓器で払ってくれ、ということでしょうか、生命保険を担保にするのは止める代わりに。次は心臓ですか? 契約書には「心臓だけきっかり1ポンド」にしましょう。血液は一滴たりともとられてはいけません……「ベニスの商人」はどこにでもいます。

Posted by gont at 22:38 | Comments (0) | TrackBack

Live At The Bottom Line NY

けっきょく、ビリー・ジョエルのアルバムを買ってしまった。といってもブックオフだけど(あまり安くなかった、ネットで探したほうがよかったか?)。Live At The Bottom Line NY というアルバムがよかった。ライブがいいね、この人はたぶん。

Posted by gont at 22:28 | Comments (0) | TrackBack