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名古屋の海苔屋さん・浜乙女の海苔のTVCMに〈でえたらぼっち〉が出てくる。人形の動きがほのぼのしていてとてもいいなぁ、と思って見ていると、「〈でえたらぼっち〉は米作に倣って海苔を養殖した」と紹介されてるではないか、おいおい順序が逆だろ、しかも〈でえたらぼっち〉使役すんなよ(笑)、とツッコミを入れてみたりする。いや、使役してるんじゃなくて、海苔を与えてくれたという感謝の気持ちを持たなきゃな。。ありがとう>〈でえたらぼっち〉。
〈でえたらぼっち〉は人間の生活を支える「いい人」ではなく、無鉄砲・無尽蔵・無理・無茶な存在で、勝手し放題の荒ぶる自然だったりする。米より古い時代から人間の頭に住んでいるキャラだ。なんせ超巨大火山の頭をけっ飛ばして八ヶ岳にしちゃってるんだから。全世界の洪水伝説と太母の時代、縄文海進の時代から元気に生きてきた(あるいは、何度も死んでバラバラになって甦ってきた)。
海苔と〈でえたらぼっち〉を巡る伝説がほんとうにあるのかどうか、以下の話しは「あった」という観点で書くけれど、権威ある者が神話や伝説の中で古層の話しを密かに改鋳するってことはよくあることだ。特に、文字として残っていない無文字社会のお話はすぐに作り替えられてしまうのだった。龍の子太郎のお話と諏訪や松本の寺社に伝わる伝説を比べてみればすぐにわかる。龍・洪水・治水・土地を巡る収奪の痕跡が見えてくる(これは大学の時に文化人類学でいろいろ調べた)。海彦山彦なんてお話の裏にも、言いしれぬ何かが圧縮されている。
「おにぎり」を巡る昔話しが多いのは、二つの勢力の抗いがあるからなのだと思う。……海苔で米を包む……喰う/喰われるを巡る密かな再逆転の仕掛け……なわけで。
ところで、千葉生まれの私は、海苔と言えば巾海苔なのだ。昔、お正月の雑煮に山盛り入れてた覚えがあるんだが、昨今は高値でなかなか手に入らないそうだ。〈でえたらぼっち〉にお願いして作ってもらうしかないな。
浜乙女
Posted by gont at 2005年02月18日 18:15 | TrackBack
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