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<<火の用心    サンタとトナカイを抜きさる>>
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2005年12月23日

餃子のような月と走る-1

[ 0-日々のFLAG ]

 深夜。透明度の高い空に星がよく見える。走り終わるころには月が上がってきていた、餃子のような月が。腹減った……でも、あの月は食べられない。あれは岩だ。今日はタイムを計るつもりではなかったのに、結局、また計ってしまった。計ると、気合いが入る。

 戻って風呂に入ってまた仕事。仕事だって時間だ、競争だ。単位時間あたりに目標レベルに達するモノがどれだけ作れるのか? プロは速度だと言う。昔、アニメの監督の宮崎駿が、アニメーターの生活(生存)は鉛筆先の描画速度にかかっている、と言ったことがある。自分の仕事も速度が求められる。
 だが……待てよ。待つんだ。何か違うような気がする。そんな話、産業化された世界の小さな歯車をどれだけ効率よく回転させるか、という上からの視点からのモノ言いではないか? 労働の対価を計算するときに、一般的に、時間を単位とすることは、どのような根拠から与えられたのだろうか? 時間すなわち労働? 時給、基本給、なんでもいいが……いつも思うことだ。
 時間は万人に公平に所与のものとして与えられているからか? 公平? ほんとうにそうなのか? フッサールの「内的時間意識の現象学」……忘れた。
 そこをツツクと、あらゆる経済学は破綻するような気がするな、モノとコトの価値とはいったいなんなんだろう?
 そんなことを考えながら走ることはない、考えていたとしても、次第に、「自分の脚」と話す時間が長くなる。

 仕事が終わったら本を読む、どうしても続きが読みたい本があった。なんとか読了した。おもしろかったぜ『死都日本』(石黒 耀著、講談社)

 走りながら本を読む方法はないだろうか? ないと思う。たぶん。眠りながら本が読めないように。

Posted by gont at 2005年12月23日 21:12 | TrackBack