GONT-PRESS TOP ゴントの書類綴
<<日本の夏の、正しい朝の挨拶    USBファン>>
Category Contents
日々のFLAG [274 items]
本とある日 [40 items]
仕事−DTP/WEB [28 items]
ランニング・登山 [74 items]
Tips [58 items]
URLメモ [19 items]
断 想 [12 items]
現代近未来視聴覚研究 [14 items]
アフォリズム [4 items]
9-お絵かき [12 items]
Recent Entries
ブログ引っ越し中
本づくりを手伝う
荒川市民マラソンに出た
春なので新しいことをやる
単独登攀
Adobe Digital Editions Beta3 - 本を運ぶ赤い黒船
ジブリ「崖の上のポニョ」、二度と……
GONT?

[PROFILE]



[MY WORKS]
Search


Archives
2007年04月
2007年03月
2007年02月
2007年01月
2006年12月
2006年11月
2006年10月
2006年09月
2006年08月
2006年07月
2006年06月
2006年05月
2006年04月
2006年03月
2006年02月
2006年01月
2005年12月
2005年11月
2005年10月
2005年08月
2005年07月
2005年06月
2005年05月
2005年04月
2005年03月
2005年02月
2005年01月
2004年12月
2004年11月
2004年10月
2004年09月
2004年08月
2004年07月
2004年06月
2004年05月
2004年04月
2004年03月
Syndicate this site (XML)
Powered by
Movable Type 2.66

2006年07月09日

ほおずき市と赤いとうもろこし(トウモロコシ)

[ 0-日々のFLAG ]

hozukiichi.jpg

 浅草寺の「ほおずき市」は7月9日夕から10日。江戸時代は「赤いとうもろこし」が売られていた、とラジオで紹介されていた。「赤いとうもろこし」? 不思議だな。それでちょっと検索すると、

「赤いとうもろこし」は、雷から守ってくれるもの。 「地震雷火事親父」といわれるほど、恐れられていた雷。 江戸の庶民は、天井の桟に挟んで、雷除けをしたのでした。 しかし、不作の年に「赤いとうもろこし」が収穫できなかったことから「ほおずき」が売られるようになり、現在に至っています。

メールマガジン[和の心]Vol.133 2005.7.13(まぐまぐ)
http://blog.mag2.com/m/log/0000103224/106200757?page=1 のキャッシュ

 と、出た。アヤシイ。この話しの背景には、きっと何かある。縁起にまつわる話しには、太古の習俗や記憶が滲み出ている。キーワードは「とうもろこし」「赤い」「火」「雷」。

 紹介したメールマガジンには、まず、「ほおずき」の歴史が書かれている。簡単に要約すれば、原産地は南米アンデス地方、古代インカ帝国でも使われていた薬草とのこと。原産地が南米ならば、とうもろこし(コーン)だって同じだ。とうもろこしはコロンブスが新大陸を「発見」したときに同じく「発見」され、持ち帰られて欧州に広まった、と言われている。それで日本にもやってきたそうな。
 日本にとうもろこしが入ってきたのは天正年間、ポルトガル人が長崎・出島に持ってきた舶来品なのだった。これが九州や四国に広まったのだとか。でも、ポルトガル伝来のとうもろこしは「黄」色いもので、「赤」色ではないように思える。日本の赤いとうもろこしは、伝来前から、ほうずきと一緒にあったような気がするのだった。いや、実際には赤い「とうもろこし」ではなくて、赤い「雑穀」として。
 検索してみると、日本に古くからある、さまざまな「もろこし」のバリエーションが出てきた。

雑穀栽培日記

 写真がとても印象的だ。赤い雑穀は縄文の時代から全世界で栽培され始め、農耕文明を担ったきた植物だとわかる。
 ちなみに、とうもろこしの民話・神話を調べると(圧倒的に南米が多いけれど全世界的)、農耕と農耕の道具としての鉄器の登場(そこには火の起源も含まれる)、集落や地域共同体、王の発生と権力、都市の問題へと繋がっているのがわかる。
 「ほうずき」「赤いとうもろこし」は、火事や雷、赤い色を通して、太古の人間の記憶を呼び覚ますのだろう。古い時代の人間の農耕とともにあり、人間の共同体・人間の文化文明の集合的な無意識と繋がっていると思う。

Posted by gont at 2006年07月09日 19:47