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このキーワードが「Kizashi.jp」でトップ10に踊り出てきた。普通、ありえないよね、こんな税制のキーワードがランクインするなんて。
だって、政府がこっそり発表してる、新聞だと社会面のベタ記事扱い程度の発表だった。でも、見つかってしまった(笑)。重要なのは、主要なメディアは、この問題をまったく扱っていないこと。扱っているのは、ネットの若い人たちだけ、ということ(早く周辺取材してくださいね>マスコミのジャーナリストのみなさん)。
blogをやってる若い人たちにとって、身近で切実な問題として、取り上げざるをえない気持ちにさせたのではないか、と思う。
すでに10月1日の段階で、再チャレンジ対象者に、就職氷河期で正社員になれなかった若年層は含まれないだろうというエントリーを投げておいたけど、やはりその通りになったわけだ。
安倍政権になって、法人への税制優遇の一方で、派遣業法の改正(正社員化阻止)、ホワイトカラー・エグゼンプション導入検討など、労働者にとって厳しい法改定が次々に行われつつある。障害者の支援税制を改悪、介護報酬水準の見直し、これらを見れば、徹底的に弱い者をターゲットにしていることがわかる。強い者がより強くなるために、弱い者をさらに叩いて搾り取る、という構図になっている。領域を超えた「いじめのパラダイム」だろう。なぜそうなるかというと、弱い者は反抗しない、抗議しないからだ。
大人でも子どもでも、同じ「いじめ」が起こっている。大人のやっていることを子どもが真似しているだけ、ともいえる。そして、より弱ところが先に破綻するわけで、最初に症状として表れたのが、子どもの
領域だった、ということだと思う。社会的な警告、サインは、いま日本のあちこちでランプを点滅させている。
経済格差社会の固定化状況がはっきりとし、小泉マジック=鎮痛剤としての劇場政治の終わりがやってきた(現安倍政権での立法化は小泉政権下で上げられてきたものだ)。実際の立法化の段階になって、その警告が、子どもに、そして若年層へと波及してきている。「再チャレンジ支援税制」に直接関係のない若い社会人でも「あぁ、若い人が切り捨てられていくんだな」と思い始めている。なぜかというと、なんとか正社員になれた人でも、もしかしたら自分もそうなっていた可能性がある、と思っているからだし、いつ、自分がこぼれ落ちてしまうかわからない、という強い不安に苛まれているからだ。
競争原理が破棄できないのはわかるが、セーフティネットが必要だと思う。若い人たちは未来の納税者だ、納税者を切り捨るというのは、日本の未来を切り捨てることになる。それでもかまわないと考えているのは、日本人の代わりに、安い労働力としての外国人を大量に呼び込もうとしているからだ。日本の若者と、外国人を、単なる使い捨ての労働力としてしか見ていない、強い側の論理が透けてみえる。
パート・アルバイト・派遣労働者は、バラバラで組織化されていない。零細・中小企業の労働者もそうだけど、組織化されていなければ、個人では組織に太刀打ちできないものだった。これからは違うことになると思う。近い将来、自称「強い者たち」は、組織化されえない奔流のほとりで、何かを感じ取るだろう。
Posted by gont at 2006年12月05日 17:02 | TrackBack