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ゴントの書類綴
<<屋根にペンキを塗る 地元の(元)少年たちと地元話し>> |
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荒川を越える外環道の幸魂大橋を東に向かって走っている時に、渡り鳥がこちらに向かって飛んできた(「納会に向かって走れ(南浦和まで)−25km」参照)。橋を走って渡る二人のランナーを見て、仲間の渡り鳥と間違えたのかもしれない。途中で違うと気付いたのか、渡り鳥は空高く舞い上がって橋の上を越えていった。渡り鳥でもなく、また、こちらに向かって飛んできたのではないのかもしれないが、私にはそう思えた。川を渡る高い橋の上を白いシャツを着て走っていれば、飛んでいるように見えるだろう。伝令として走っているならば「飛脚」になる。渡り鳥が仲間と思って間違えるのも不思議ではない。
インフルエンザ・ウィルスは渡り鳥が運んでくるのだと言う。鳥に悪意はないが、ウィルスは伝わっていく。地球の生命圏にとって、自然に新しいウィルスが生まれ、広がることは、なんらかの意味がある。ブッシュ大統領が信じているのは福音(good news)だが、世界を覆うのは bad news ばかりで、「悪事 千里を走」らせているのは、鳥よりも人間だ。人間を恐れて地上から逃れ飛び立つ命こそが鳥なのかもしれない。鳥類の最大14%が今世紀末までに絶滅すると米大学が予測していて、「捕食者である鳥が減ると、感染症を媒介する動物や、農作物に被害を及ぼす昆虫が増えるとの懸念を示した」。このまま行けば、 鳥が減ってインフルエンザも減るかもしれないが、別の「悪い何か」が伝えられるだろう。
人間が伝えるべき事柄は悪事ではないはずだ。人間や他の生物が必要とするのは、互いに幸せに生きていくためのニュースであり、人間はそれを伝えるために東奔西走するべきなのだ。郵便航空機のパイロットだったサン=テグジュペリだってそう思っていたに違いない。
酉年に吉報を走って運び伝える時、渡り鳥も一緒に飛んでくれるはずだ。