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2006年07月12日

2007年のロボットアニメ『天元突破グレンラガン』『装甲騎兵ボトムズ ペールゼン・ファイルズ(仮)』

[ 0-日々のFLAG ]

[元2006-07-12、追記・改稿2007-03-14]
春は、ガイナックスの『天元突破グレンラガン』。
夏は、サンライズの『装甲騎兵ボトムズ ペールゼン・ファイルズ(仮)』。
ロボットアニメが2007年は元気だ、というタイトルの記事もネットに出ていたような気がする。
それで、ロボットアニメについて、少し長くなるけど書いてみた。

『天元突破グレンラガン』元ネタ、/.J-NEWSより。
『天元突破グレンラガン』公式サイト

『戦闘メカ ザブングル』のようなテイストなんだって? 期待しているのは「 乾いた大地は心をやせさせる」ような、そんなドライだけど「血涌き機械踊る」世界の話しなんだ! 楽しみだ!

と書いて、長いこと、放置してました。
最近、検索でこっちに来る方がいるので、グレンラガン公式サイト見なおしたところ……なかなかよさげじゃないですか。武蔵小金井の駅前でがんばっておられるのでしょう。アニメには詳しくありませんが、制作者サイドのワクワク感ってのは、普通の人にも伝わってくるわけで。

物語の始まり方がいいですね。キャラもいいな、なんでだろう、最初からこう思うのは……期待値にだまされているのか。ロボットがあまり目立たず、それもいい、人間ドラマになる。中年のいやなオトナのキャラも出てくるといいですね。現実と向きあって主人公を成長させるなら、クソオトナ必須(笑)。
あとは、こんなのあり? みたいな破天荒な動画と、ちょっと笑えるお話に期待。

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唐突ですが、ロボットアニメは、タイトルと次回予告が重要かと。

「戦闘メカサブングル」の第1話のタイトルなんて「命をかけて生きてます」でした…(よくぞ通したこのタイトルで)…この大上段にふりかぶった感じ、誠実に凛としてなぜか滑稽、作品を通じて出ている諧謔、笑いと涙の感じがいいですね。上のサブングルのリンク先で放映回のタイトル一覧が見られるんですが、秀逸です。内容知らなくても、これはタダごとではない、と思えます。

ロボットものの次回予告。
『装甲騎兵ボトムズ』の予告編は、そのハードボイルドな“口上”がすばらしい。何度読んでも出来の良さに唸る、うーぬ、やるなぁ。高橋監督の予告編を1話から続けて読めば、それはプロの文芸というだけでなく、叙事詩、いや、哲学的なアフォリズムの香気さえ漂ってきます(誉めすぎか?)。

[ボトムズ予告集]『装甲騎兵ボトムズ』TVシリーズ(全52話)

全宇宙のなかにぽつりと存在するこのちっぽけな人間の命っていったいなによ? その運命ってなんだよ! なんて、どうしようもなくデカイ話を、子ども向けアニメでやっちまう、というのは……まさにおとぎ話で……物語の王道で……物語の機能そのものかもしれません(これも誉めすぎか?)。

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ボトムズは2007年夏に新シリーズ始動とのこと。
『装甲騎兵ボトムズ ペールゼン・ファイルズ(仮)』。

ボトムズWEB

すでにあちこちで話題になってますが(缶コーヒーの「ウド缶」だとか、レッドショルダーマーチの原曲とか含めて)、正直、旧作の高額DVDボックスに合わせての制作なので、大きなお財布持ってるオトナ向きなのかもしれません(?)。しかし、宇宙には嫌らしいオトナの事情ってものに充ち満ちていまして、それに対してキリコが黙々と対峙して中央突破すれば、それはそれで満足です、っていうか、商魂たくましいゴウトのようなサンライズから逃げろ、いや利用しろ、キリコ(笑)。

新ボトムズ大ヒットの暁には、『新・太陽の牙ダグラム』もいいですね。これって植民地(植民惑星)独立戦争の話で、会議の止め絵の場面が異様に長く、当時、途中で飽きてしまった(小説版で読み返すと違った印象をもちます)。復活させるならば、別の植民惑星の独立戦争にすればいい。太陽は使ってしまったから、『月の剣ダグラム』とか。あ、でも、今の時代にやると……「月」といったらイスラムのイメージもあり、エライことになりそうなので、ぜひやってほしい(?)。

高橋監督作品の話を続けると、ダグラムより、ボトムズより、『機甲界ガリアン』というアニメが好きだったりする……

テレビ放映当時、アニメというより、異世界SFファンタジー、という感じで観てた。
OPの皆既日食・・千年眠る街・・・I'll make it real! という英語の歌詞。かっこよくて美しいメロディライン。
EDも同様に美しい。
地面に刺さった剣だけが知る歴史、その歴史に癒しの雨、煙る砂漠。
このOPとEDにしびれてしまった。
(「Panzer World Galient OP」「Panzer World Galient ED」で検索すると、よいことがあるかもしれない)

アニメの作り手の話はよく知らないのだけど、OPもEDも、同じ原画の人だった。
【現場レポート】アニメーター列伝02 二宮常雄
今でも現役バリバリの、知る人ぞ知るプロ中のプロ、のようだ。

OP・EDの作詞者は、80年代POPSの多くを手がけた三浦徳子だった……松田聖子の「青い珊瑚礁」、八神純子 「みずいろの雨」、浜田省吾 「愛を眠らせて」、早見優 「夏色のナンシー」……。詳しくは三浦徳子@Wiki。お兄さんが三浦雅士とは……そして出身は青森・弘前……ガリアンワールドの異境感に一役かってるのかもしれない。

と、いろいろと書いてるにもかかわらず……ストーリーそのものはあまりよく覚えていない。当時、印象に残ったのは、ハイ・シャルタットの兜が野球のヘルメットみたいでヤダ、とか、マーダル怖いなぁ頭大きいし脳みそいっぱいで天才なんだろうな、 とか、人馬兵の足の振り上げギミックや光弾の炸裂の仕方や爆煙のタイミングが小気味いい! とか、ガリアンに搭乗したときに操作法が一瞬にして脳にマッピングされる点がすごいとか、全天周型モニタの六角形枠の集積がよいとか……(主人公が出てこない(笑))、そんなところです。

ストーリーよりも、その世界観、旧約聖書の舞台の荒れ地のような、世界の枠組みに惹かれてしまったわけです。そして、中身だけ忘れて、世界観のイメージが、音楽とともに記憶に強く残っている。今ではテレビゲームもあるし、こんな世界観はありふれているのでしょうけど。

ボトムズの“酸の雨の降るウドの街”もそうだけど、制作者たちはほんと、ゴッツイ世界観構築に長けていたな、と。

そんなわけで、ガリアンにはOVAなども存在するわけだけど、「機甲界」という世界観を基礎に、新シリーズを作ってくれないかな。

『機甲界グレンラガン』とか(笑)。

無理か、会社違うし、それにマーダル付きでなきゃ嫌だし(笑)。

Posted by gont at 2006年07月12日 01:06 | TrackBack