八ヶ岳・編笠山(20211229-30)

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八ヶ岳はやっぱり寒かったです。

降雪のため権現〜赤岳には登れず下山。

【日 程】 2021年12月29日㈬〜30日㈭ 一泊二日
【山 域】 八ヶ岳南部
【ルート】 観音平から青年小屋BC、編笠山往復
【メンバー】 ゴント(単独)
【行 程】

□最寄り駅から始発電車に乗るとJR中央線の下り鈍行列車で8:27に小渕沢駅に着く
□観音平ゲートから青年小屋前BC設営、編笠山を往復

◆2021年12月29日㈬
小渕沢駅からタクシーで観音平ゲート
発 09:10
青年小屋まで巻き道ルートを登る((50分ほど登り、10分ほど休むを繰り返す)
観音平 10:25〜10:40
雲海12:05
2030m 12:35〜12:45
押手川分岐 13:05
2175m 13:35
青年小屋前 着 15:20 発 15:40
編笠山 着発16:10
小屋前 着16:30
ツェルト設営

◆2021年12月30日㈭
ツェルト撤収 発07:50
観音平ゲート着 12:30

記録と感想

  • 毎回、山のパッキングの後にその重さに辟易し、少しでも軽くなるようにと引き算する。今回思ったのは、引き算=削るのほかに、代替する、もっと軽いものにできないか、と。
  • 埼玉からの始発の電車で小渕沢へ。韮崎を過ぎる頃から、すぐさま山に歩き出せる服装に変え、朝メシも食べてしまう。
  • 小渕沢駅から見る八ヶ岳は快晴だ。年末年始だからなのか、駅前にはタクシーが並んでいる。さっそく乗り込む。観音平ゲートまで2000円ちょっと。
  • ゲート前に山梨県警の山担とおそらく県の職員と思しき方が待ち構えていた。年末年始の遭難防止対策か。ゲート提出用の計画書をそのまま渡して、質問事項に答える。今朝は初めての通過者だという。ということは前日や昨夜に降雪があればラッセルになる。計画通りにはいかないかもしれない、と思いつつ、そのままスタートする。
  • 途中で右折して牧草地から左折し防火林沿いのコースで登る。編笠から麓に切られた幅50mほどの直線の防火帯沿いに登る。八ヶ岳の麓の、なんともいえない微妙な傾斜が続く。この傾斜と眺望なら重い荷物も気にならない。疲労も少ない。
  • 観音平付近からわずかに積雪。少し休んでスパッツをつけて出発。夏山のコースタイムとあまり変わらない。今日の目標は、押手川沿いの巻き道で青年小屋前へ、荷物をデポしておいて編笠山往復、BC設営。途中で下降してくる単独の方と手短に話す。明日から荒天になると予想し下山する、とのこと。自分はその時点で、明日は曇り時々飛雪でなんとか縦走できる、少なくとも権現までは行けるのではないか、と思っていた。
  • 傾斜の緩い雪道の登りが続く。アイゼンは不要だけど、重荷なら付けた方が登りやすいかもしれない。青年小屋まで夏コースタイムで約1時間の地点から積雪が増す。ザックの背が高いので雪で垂れ下がった針葉樹に引っかかり、そのたびに雪を被り、払う手袋が濡れる。最初からオーバー手袋をしたほうがいい。
  • 青年小屋に近づくにつれ空は雪雲に覆われ風も強くなり飛雪混じり。やはりこうなったか。1時間で着くと思いきや、疲労も加えて雪道に手間取り2時間弱かかり疲労する。青年小屋前着。小屋脇にテントが2張あった。風が強いのでBC設置位置に悩む。小屋を防風の盾にした地点の雪面にザックを背負ったままザクザク歩いて整地する。
  • まだかろうじて余力があるので日が暮れる前に編笠山を往復することにする。ザックをデポ。アタック装備。賽の河原の岩石帯のトラバースが強風の飛雪で目印がわからず逡巡する。んん? 思い切り横断し樹林帯の登りへ。編笠山の北北東面、西北西風の裏にあり無風。ほどなく登りつめ、信州側にある頂上は夕日のなか飛雪の強風。コンデジで写真を撮ろうとするも低温でバッテリーがやられて数枚でシャットダウン。iPhoneは冷たく起動もしない。あまりに寒いのですぐに降りる。
  • X型フレームに改造したツェルト設営。日が暮れて暗くなりペツルのヘッデンを点けようしたら点かない。単4電池切れか。自宅でチェック時は点灯したけど、低温環境下では起電力が弱まるようだ。ここで電池を交換するにしても夕闇のなかで別のランプがいる。iPhoneの電灯アプリも使えず、ガスライターでロウソクを点そうとしても、マイナス5℃以下の低温でライターがなかなか点かず。ランプが点灯しなければ夕飯も作れない。この計画は頓挫する。焦る。なんとか電池を交換してライト点灯。ほっとする。
    教訓 冬山では、ヘッデンの電池は必ず交換。予備ライトも必ず持つ。予備電池も必ず。
  • 夜、ツェルト内はヘッデン+ロウソクの灯り。まずはキャラメルマキアートの甘いお茶で低血糖リカバリ、まだ足りないので紅茶+コンデンスミルク。ラジオを聴きながらペミカンを解かした醤油ラーメンの夕飯をすする。片付けて、明日のアタック装備と食糧をザックに集める。
  • 21時。疲れすぎて眠れない。お茶を沸かし、ラジオを聴く。闇のツェルトを風雪が叩く。ラジオの気象予報は悪化を告げる。23時就寝。独り疲れて寒くて眠れない。
  • 冬シュラフの顔あたりを締める二重のコードを引いて、外気を遮断、機密して温めようとしても足先が冷たく眠れず。不意に怖くなる。不安で息が詰まり、ガバッとシュラフを抜け出す。これくらいで死にはしないのだけど。あれこれジタバタして、ダウンシューズに高温になる桐灰の使い捨てカイロを入れる。足元が暖まるのがわかり、ようやく眠れそうだと思い込み安心する。01時、ラジオを消す。
  • うとうとする、寒くて目が醒めて時計を見ると03時。もう眠れそうもない。ツェルトを叩く雪に明朝のアタックをどうしようかと思い悩む。ラジオを聴く。コンロを点け、お茶を沸かす。強風の飛雪があっても、昨日のように、ときおり晴れ間があるならば計画通りに赤岳往復と思うけど、ラジオの気象予報では明日明後日は天候悪化だと。ラジオから佐久間宣行のオールナイトニッポンが流れている。ふざけ加減が夜の闇の暗さを少し明るくする。ペミカンを入れたラーメンを作って食べる。
  • ともかく少し明るくなって外の状況を観察してから決めよう。明るくなるまで、ツェルト内の荷物の整理整頓。ベンチレータから外を覗く。雪雲に覆われ降雪が増している。気温は下がっていない。むしろ上がっている? 昨夕よりも暖かいかもしれない。風も昨夕よりも弱まっている。登るなら権現岳往復になる。どうするか。登頂後に吹雪が激しくなりトレースが埋まることもありうる。単独で自分がこなせるのは、飛雪でも時折、わずかでも視界が有効なタイミングだろう。それに雪降るなか登頂したいと思わない。快晴とまではいかないまでも、視界が効き、可能なら赤岳を目指せる、そういうタイミングで登りたい。今回は中止する。雪が強くなる前に早めに下山しよう。
  • ツェルト内で靴を履き、スパッツを着け、アウターを着込み、ツェルト以外のパッキングを済ませて外に出て、ツェルトを畳んでザックに詰めていると、二張りあったテントの方々も下山を開始、単独の方は巻き道を、二人組は編笠山へと向かった。こちらは巻き道を戻る。もっと楽に下れるかと思いきや、もともとザックが重いので軽やかに下れず、ともかく肩が痛いし呼吸も苦しい。また左右の膝も効かなくなってきて、転びそうになり、実際に雪の斜面で何度か転ぶ。この転ぶタイミングに規則性を発見する。このままだと膝を壊しそうなので、疲労が蓄積する前に立ったまま前屈みになって休みながら下ることにする。120歩進んで止まり10呼吸分を休む、これを繰り返す。
  • 天気は小雪が降ったり止んだりしつつ、下っていくほど雲も切れて晴れ間が見えてくる。途中、登ってくる方も何人かいる。観音平からは膝のことを考え、距離は1.5倍くらいあるが雪の薄く被った車道を下る。ゲート手前でパッキングをし直し、軽く着替えて、ゲートで下山届けを提出、タクシーを呼んで小渕沢駅へ。「延命の湯」に行くことも考えたけれど、計画通りに登れなかったし、またの機会にする。小渕沢駅の駅そばをすすり、中央線上りの鈍行列車で夕方には自宅に着いた。
  • 今回は編笠山しか登れなかった。またチャレンジして、今度は権現、できれば赤岳まで往復してみたい。

写 真